こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。
↓主な内容は以下参照。
- 今週は、「インフレ鈍化によるFRB利上げ期待後退」と「景気減速・中東情勢への警戒」が交錯する展開
- 先週とは異なり、エネルギーセクターは原油価格の上昇に伴いプラス
- メモリー関連が先週に続いて反発上昇を継続し、サンディスクは36%、マイクロンは12%、SKハイ二クスは23%、シーゲートは20%の週間上昇を記録
- 主要株価指数はS&P500やNASDAQは小幅上昇、ダウはマイナス、ラッセル2000やRSPはプラスを記録しており、S&P500は過去史上最高値を更新
- ここ数週間のラッセル2000やRSPのパフォーマンスから市場の広がりを感じます
- 長期金利は、雇用・インフレ鈍化でFRB利上げ期待が後退する一方、財政赤字や原油高、インフレ期待から高止まり
- ドル指数は、横ばいの動きを展開
- 経済指標では、CPIやPPIを無事通過し、市場へのネガティブな影響はほぼ無し
- 決算では、AMATが期待大だったため決算後に下落したものの、NBISやCRWVの結果を見る限りAIに対しては、市場からネガティブなほぼ無かった印象です
- ディストリビューションディはNASDQのみ1回増加
- センチメントは強気に傾いてきました
- 来週の決算は、13社チェック予定
- 来週は、①ホルムズ海峡、②米国CPI・PPI、③FRBの金利、④AI企業の決算 の4つが最大のポイントとなりそうです
それでは順に詳細をみていきます。
8/10週 米国市場の振り返り
総括
今週の米国株は、「インフレ鈍化によるFRB利上げ期待後退」と「景気減速・中東情勢への警戒」が交錯する展開となりました。
週前半は原油高と半導体株安で軟調でしたが、CPI・PPIの鈍化を受けて週後半にはAI関連株が急反発しました。
特にNVIDIA、Micron、SanDisk、AMD、SMCI、CoreWeaveなどAI・メモリー関連が強く、AIインフラ投資への期待が相場を支えました。
一方、Microsoft、Amazon、Meta、Oracleなど大型ハイパースケーラーは変動が大きく、CiscoはAIデータセンター需要の減速懸念が重しとなりました。
週末には消費者信頼感と小売売上高の悪化が示され、今後は「インフレ鈍化が株価を支える一方、景気減速が企業利益を圧迫する」という両面を見極める局面となりそうです。
【S&P500の週間ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの週間パフォーマンス (出典:finviz)】

8/10~8/14の動向
8/10(月)原油高と半導体株安で下落
米国株は下落し、S&P500は0.1%、NASDAQは0.3%、NYダウは61ドル下落しました。中東情勢の不透明感から原油価格が上昇し、インフレ再加速とFRBの利上げ懸念が強まりました。金融株ではビザ、アメックス、モルガン・スタンレーが下落し、半導体ではNVIDIAが2.9%、インテルが4.1%下落しました。一方、クラウド需要への期待からマイクロソフトは1.2%上昇しました。
8/11(火)ハイパースケーラー下落で続落
S&P500は0.3%、NASDAQ100は0.3%、ダウは184ドル下落しました。イランがホルムズ海峡閉鎖を継続すると表明し、原油高への警戒が続きました。アルファベットは3.8%、オラクルは3.7%、アマゾンは2.1%下落しました。一方、インテルは0.2%高となり、株式調達計画を200億ドルへ拡大しました。市場は翌日のCPIを注視しました。
8/12(水)AI株と穏やかなCPIで反発
S&P500は0.3%、NASDAQは0.7%上昇し、過去最高値に接近しました。予想を上回る業績を受け、CoreWeaveが19.3%、SMCIが19%急騰しました。NVIDIAは3%、オラクルは5.4%、Micronは4.9%上昇し、AI関連株への投資意欲が回復しました。7月CPIは比較的穏やかで、FRBの利上げ圧力も緩和しましたが、Microsoft、Meta、Amazonは利益確定売りで下落しました。
8/13(木)弱いPPIで最高値更新
S&P500は0.6%上昇して過去最高値を更新し、NASDAQも1.1%上昇しました。7月PPIが予想を下回り、前日のCPIと合わせてインフレ鈍化が確認されたことで、FRBが9月に利上げしないとの見方が強まりました。半導体株も上昇し、Micronは4.2%、Marvellは3.6%、SanDiskは13.7%急騰しました。一方、CiscoはAIデータセンター向け売上の減速見通しから8.4%下落しました。
8/14(金)景気減速懸念で反落
S&P500は0.2%、NASDAQ100は0.1%、ダウは108ドル下落しました。ミシガン大学消費者信頼感指数が51と予想を下回り、7月小売売上高も大きく減少したことで、米景気の冷え込みが意識されました。Meta、Oracle、Amazonが下落し、Broadcomも5.9%下落しました。一方、AMDは6.5%、Micronは2.3%、SanDiskは7.4%上昇し、半導体・メモリー株は相対的に強さを維持しました。
【S&P500の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週は先週に続き、価格は続伸して過去史上最高値を更新しました。現在すべての移動平均線を上回っています。
【NASDAQの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑S&P500同様に週間で小幅上昇したものの、Flat Baseの中を推移しています。価格はすべての移動平均線を上回っています。
【NASDAQ100の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑NASDAQ同様に、Flat Baseの中を推移しています。価格はすべての移動平均線を上回っています。
【ダウの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑小幅上昇したS&P500やNASDAQに対して、ダウは週間でマイナス記録。価格は現在、10日移動平均線を下回っています。
【ラッセル2000の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑主要指数の中で一番値動きが良かったです。価格は全ての移動平均線を上回っており、過去史上最高値を更新しました。
【RSPの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑ラッセル2000と同様に主要指数の中で比較的値動きが良かったです。価格は全ての移動平均線を上回っており、過去史上最高値を更新しています。
【10年債利回りの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週は、雇用・インフレ鈍化でFRB利上げ期待が後退する一方、財政赤字や原油高、インフレ期待から長期金利は高止まりしました。今後はCPI・PPIだけでなく、原油価格や財政、国債需給も注視する必要があります。
【ドル指数の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週は、雇用悪化とインフレ鈍化でFRB利上げ期待が低下し、下落しました。9月利上げ確率は55%→35%へ低下。一方、中東情勢・原油高によるインフレ再燃や、円安時の日本の為替介入がドルの変動要因です。
※主要なマーケットの詳細は以下参照
リンク
ディストリビューションディ
8/10週はNASDAQのみカウント数が1回増加しました。
週間カウント数の推移
・8/10 S&P500:0回、NASDAQ:0回
・8/11 S&P500:0回、NASDAQ:1回
・8/12 S&P500:0回、NASDAQ:1回
・8/13 S&P500:0回、NASDAQ:1回
・8/14 S&P500:0回、NASDAQ:1回
【ディストリビューションディ(出典:IBD)】

米国のセクターETF 年初来パフォーマンス BEST5
今週は原油価格上昇に伴い、エネルギーセクターが好パフォーマンを記録。

コモディティ&暗号通貨ETF 年初来パフォーマンス BEST5
今週は先週とは異なり再び原油価格上昇に伴い、7%上昇。小麦も4%上昇しました。

カントリーETF 年初来パフォーマンス BEST10
今週は先週に続き韓国が8%と大きな上昇を記録。半導体比率の高い台湾やオランダ、南米のコロンビア、資源比率の高いノルウェーも好パフォーマンスを示しました。

※各セクター&カントリーETFの詳細は以下参照
リンク
センチメント
センチメントは再び強気に傾いてきました。
以下、センチメントに関わる数値の結果です。
- 「VIX」は、先週末の14.9から14.25に低下。
- 「Put Call Ratio※」は、先週末の0.66から0.69とほぼ横ばい。
- 「ブルベア指数※」は、ブル57.4vs ベア14.8となりGapは先週比で拡大。
- S&P500は、2か月間のレンジ突破&全ての移動平均線を上回っています。
※ INVESTOR’S BUSINESS DAILYの値引用
【VIXの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週も下落基調となりました。
【Put Call Ratio(出典:IBD)】

↑先週とほぼ同じ低い水準を維持しています。
【ブルベア指数(出典:IBD)】

↑ブル上昇、ベア下落の動きが展開されて更にGapが拡大しました。
【S&P500の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週は先週に続き、価格は続伸して過去史上最高値を更新しました。現在すべての移動平均線を上回っています。
経済指標&イベント
以下、今週確認してきた内容の結果です。
ポジティブサプライズ
・米・PPI(総合)
ネガティブサプライズ
・米・新規失業保険申請件数
・米・小売売上高
・米・ミシガン大学消費者信頼感指数
ノンサプライズ
・独・CPI(確報)
・米・CPI
・米・PPI(コア)
独・CPI(確報)
7月のドイツCPIは予想通り2.8%(6月2.3%)へ上昇しました。

- 主因:エネルギー価格が急上昇。特に燃料費は23.0%上昇。
- その他:サービスは2.9%、食品は0.4%で比較的安定。
- 総括:中東情勢や燃料税減税終了で物価上昇が強まり、ECB目標2%を大きく上回りました。
米・CPI
総合&コアともに市場予想と一致し、3.4%と2.5%となりました。いずれも先月から0.1%の低下しています。

- 総合CPI:3.4%に低下(6月3.5%)。2か月連続で鈍化。
- コアCPI:2.5%に低下(6月2.6%)。
- 月次CPI:0.1%上昇。予想通り。
- 主な要因:ガソリン・燃料価格の上昇率が低下。住居費も3.2%へ鈍化。
- 総括:インフレは少しずつ落ち着いており、FRBの利下げを支えやすい内容です。
米・PPI
総合は予想+4.9%を下回る+4.7%で6月+5.5%から大幅減速しました。コアも予想と同じ+4.2%となりノンサプライズでした。

エネルギー・食品価格が低下。サービス価格も伸び鈍化。
米・新規失業保険申請件数
20.9万人となり、予想20.2万人を上回るネガティブサプライズ。

- 継続申請:177.7万人へ2.2万人減少。
- 総括:労働市場は弱さを見せつつも、底堅さを維持。
米・小売売上高
7月は前月比0.6%減。予想(+0.1%)を大きく下回り、2025年10月以来の減少です。

- 主因: 非店舗販売、自動車、ガソリン、電子機器などが減少しました。
- 内需: GDP算出に使われる主要項目も0.4%減と、2025年初頭以来最大の減少です。
- 総括: 米消費の弱さが鮮明となり、景気減速への警戒が強まる内容です。
米・ミシガン大学消費者信頼感指数
8月は51.0に低下。7月の55.2、予想54.5を下回り、2か月連続の改善が終了しました。

- 内訳: 現状指数51.8、期待指数50.6へともに低下しました。
- 背景: 物価上昇への懸念が強まり、特に高齢者・低所得者などで悪化しました。
- 総括: 消費者心理が大きく悪化し、個人消費の減速懸念が強まる内容です。
決算
今週は22社チェックしました。
・決算クリア後上昇 & EPSと売上高が加速
➡CIB,SE
・10%以上値上がりした銘柄
➡SE,SMCI,CRWV,LITE,QNT,EAT,NBIS
・10%以上値下がりした銘柄
➡ONON,TPR
2026/8/10(月) 決算発表 ~BRK.B,MNDY,RKLBなど~
2026/8/11(火) 決算発表 ~SMCI,CRWV,LITEなど~
2026/8/12(水) 決算発表 ~NBIS,CSCO,CBRSなど~
2026/8/13(木) 決算発表 ~TPR,AMAT,BAPなど~
8/17週の注目内容
関心のある経済指標&イベント
来週は以下の経済指標&イベントに注目です、特にCPI。
- 8/18(火) 米・住宅建築許可件数
- 8/18(火) 米・住宅着工件数
- 8/18(火) 米・鉱工業生産指数
- 8/19(水) 米・FRB議事録
- 8/20(木) 米・新規失業保険申請件数
関心のある決算
来週は13社チェック予定です。
- 8/18(火)プレ ホームデポ(HD)
- 8/18(火)アフター ソシエダードキミカイミネラデチリ(SQM)
- 8/18(火)アフター トルブラザーズ(TOL)
- 8/19(水)プレ アナログデバイシズ(ADI)
- 8/19(水)プレ TJXカンパニーズ(TJX)
- 8/19(水)プレ ロウズ(LOW)
- 8/19(水)プレ ターゲット(TGT)
- 8/19(水)プレ ヴァイキング(VIK)
- 8/19(水)プレ エスティローダー(EL)
- 8/19(水)プレ ダイコムインダストリーズ(DY)
- 8/20(木)プレ ウォルマート(WMT)
- 8/20(木)プレ アリババ(BABA)
- 8/20(木)プレ ディア(DE)
来週は、①米国・イラン情勢と原油価格、②FRBの金融政策、③経済指標が市場の方向を左右すると思われます。
特に米国のインフレ・雇用・消費関連データとFRBの政策スタンスが最大の焦点となります。
それでは、また👋

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