こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。
↓主な内容は以下参照。
今週の市場は、「AI成長期待」と「高金利懸念」の綱引きとなりました。
MAG7が堅調な値動きを展開し、S&P500、NASDAQ、ダウなど主要指数はすべての移動平均線を上回りました。また市場センチメントは強気を維持しています。
セクターでは通信・テクノロジーが上昇をけん引する一方、半導体は軟調でした。コモディティでは小麦が上昇し、金・銀・WTI原油は下落。国別ETFでは台湾が堅調、フィリピンが低迷しました。
一方、ウォーシュFRB議長のジャクソンホールでのタカ派発言を受け、米10年債利回りは4.7%台で高止まりし、9月16日のFOMCでの利上げ確率は35.4%から57.0%へ上昇。ドル指数も反発しました。
S&P500の12カ月先PERは5年平均と10年平均の間ですが、実績PERは両平均を上回っており、割高感にも注意が必要です。
来週は18社の決算に加え、米雇用統計を中心に重要経済指標が集中します。
景気の底堅さがAI株を支えるのか、それともインフレと高金利長期化が重荷となるのかが、株式・債券・為替の方向性を左右する重要な一週間となります。
8/24週 米国市場の振り返り
総括
今週は、「AI成長期待」と「高金利懸念」の綱引きとなりました。
Nvidiaの好決算はAI投資継続への安心感をもたらし、Broadcom、AMD、Micron、Microsoft、Salesforceなどに波及しました。
一方、週末にはインフレ警戒とFRB利上げ観測が再燃し、NvidiaやMarvellなど半導体株には利益確定売りが強まりました。
今後はAI関連企業の業績成長が高い金利負担を上回れるかが、市場全体の方向性を左右すると考えられます。
【S&P500の週間ヒートMap(出典:finviz)】

↑MAG7が市場を牽引。
【米国株の各セクターの週間パフォーマンス (出典:finviz)】

↑ヒートマップと同様、MAG7が所属するセクターがプラスを記録。
8/24~8/28の動向
8/24(月)半導体株安でハイテク中心に下落
24日はまちまちでした。S&P500は0.3%安、ナスダックは1.0%安となる一方、ダウは140ドル上昇しました。AI投資の採算性への懸念から半導体株が売られ、Broadcomは2.6%安、Micronは5.8%安、AMDは3.5%安、Nvidiaは2.9%安となりました。一方、Visaは3.1%高、Mastercardは3.3%高と金融関連株は堅調でした。
【S&P500の1Day(月)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(月)パフォーマンス (出典:finviz)】

8/25(火)金利低下でテクノロジー株が反発
原油安による長期金利低下を受け、S&P500は0.3%高、ナスダックは0.6%高、ダウは160ドル上昇しました。Nvidiaが2.2%、AMDが4.9%、Micronが2.5%上昇するなどAI関連株が反発しました。MicrosoftやMetaも上昇し、Morgan StanleyやGoldman Sachsなど金融株にも買いが広がりました。
【S&P500の1Day(火)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(火)パフォーマンス (出典:finviz)】

8/26(水)Nvidia決算待ちで方向感乏しく
S&P500がほぼ横ばい、ナスダックは小幅高、ダウは113ドル安となりました。市場はNvidiaの決算を待つ姿勢が強まりました。Microsoft、Meta、Micron、AMDは小幅上昇しましたが、Nvidiaは1.6%下落しました。一方、強い消費やPCEを背景にFRBの引き締め長期化への警戒が続き、景気敏感株には重さが残りました。
【S&P500の1Day(水)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(水)パフォーマンス (出典:finviz)】

8/27(木)Nvidia好決算でAI株が全面高
Nvidiaの好決算を受け、S&P500は0.7%高、ナスダックは1.4%高、ダウは105ドル上昇しました。Nvidiaは来年度の収益70%増を見込み8.7%急騰しました。Broadcom、Intel、Microsoft、Oracleも上昇し、Salesforceは22.6%高、CrowdStrikeは20.5%高、Palo Altoも12.8%高となりました。ただし長期金利は高止まりし、非ハイテク株には逆風が続きました。
【S&P500の1Day(木)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(木)パフォーマンス (出典:finviz)】

8/28(金)FRB利上げ観測で反落
ウォーシュFRB議長のタカ派発言を受け、S&P500は0.2%安、ナスダックは0.7%安となりました。Nvidiaは4.6%安、AMDは2.3%安、Marvellは好決算にもかかわらず10.3%下落しました。一方、Alphabet、Microsoft、Amazon、Metaなどハイパースケーラーは上昇しました。
【S&P500の1Day(金)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(金)パフォーマンス (出典:finviz)】

【S&P500の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑重要な水準であるフォロースルーディ当日の安値(黄色ライン)を上回っている状況です。価格は現在全ての移動平均線を上回っています。
【NASDAQの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑S&P500と同様に、全ての移動平均線を上回ったところで推移しています。
【NASDAQ100の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑S&P500やNASDAQと同様に、全ての移動平均線を上回ったところで推移しています。
【ダウの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑上記でみてきた指数と同様に全ての移動平均線を上回ったところで推移しています。
【ラッセル2000(小型株)の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑他の主要指数とは異なり、金曜に50日移動平均線を下にきってしまいました。
【RSP(SP500均等加重)の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑過去史上最高値付近を推移しているものの、10日移動平均線の下で推移しており、金曜日に下落したものの、21日指数移動平均線で反発をみせています。
【MDY(中型株)の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑ラッセル2000と同じく金曜時点で50日移動平均線を下にきったところで推移しています。今週は中小型株が弱い印象。
【原油先物の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑原油価格は週間で下落しました。対イラン制裁やホルムズ海峡緊張で一時上昇したものの、外交進展や輸出回復で供給懸念が後退しました。一方、米・イラン関係やロシア・ウクライナ情勢は引き続き上昇リスクです。
【10年債利回りの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑原油安や国債買い戻し策で一時4.64%まで低下しましたが、PCE上振れとウォーシュFRB議長のタカ派発言で4.73%へ上昇しました。財政赤字やAI関連債発行、インフレ高止まりが重荷で、今後は9月FOMCと物価・雇用指標が焦点です。
【ドル指数の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週前半は米国の巨額債務や国債買い戻し策への懸念からドルが3カ月ぶり安値圏まで下落しましたが、週後半はPCE上振れとウォーシュFRB議長のタカ派発言で利上げ観測が強まり、ドル指数は99.5へ反発しました。今後は財政リスクとインフレ高止まりの綱引きが焦点です。
※主要なマーケットの詳細は以下参照
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ディストリビューションディ
8/24週はNASDAQのみカウント数が1回増加しました。
週間カウント数の推移
・8/24 S&P500:2回、NASDAQ:3回
・8/25 S&P500:2回、NASDAQ:3回
・8/26 S&P500:2回、NASDAQ:3回
・8/27 S&P500:2回、NASDAQ:3回
・8/28 S&P500:2回、NASDAQ:4回
【ディストリビューションディ(出典:IBD)】

米国のセクターETF 年初来パフォーマンス BEST5
今週は、通信&テックが勝者、半導体が敗者。BEST5の顔ぶれ&順位に変動なし。

コモディティ&暗号通貨ETF 年初来パフォーマンス BEST5
今週は、小麦が勝者、シルバー&ゴールド&WTI原油が敗者。BEST4の顔ぶれ&順位に変化はないですが、先週5位のウランがトウモロコシに入れ替わりました。

カントリーETF 年初来パフォーマンス BEST10
今週は、台湾が勝者、フィリピンが敗者。概ね先週から顔ぶれは変化なしですが、タイがランク外となり、新興国がBEST10入りしました。

※各セクター&カントリーETFの詳細は以下参照
リンク
S&P500のバリュエーション
2026年8月28日に発行されたファクトセットのレポートによると、S&P500の12カ月先PERは19.6倍で、5年平均19.9倍とほぼ同じで、10年平均の19.0倍を上回っています。
また、実績PERは現在26.4倍となっており、5年平均の24.4倍と10年平均の23.5倍を上回っています。
センチメント
センチメントは強気維持。
以下、センチメントに関わる数値の結果です。
- 「VIX」は、変動が大きかったものの先週末の15.13から14.42に低下。
- 「Put Call Ratio※」は、先週末の0.66から0.68でほぼ横ばい。
- 「ブルベア指数※」は、ブル51.9vs ベア17.3となりGapは先週比で縮小。
- S&P500は、全ての移動平均線を上回っています。
※ INVESTOR’S BUSINESS DAILYの値引用
【VIXの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週は下落基調となりました。
【Put Call Ratio(出典:IBD)】

↑先週からほぼ同じ水準で推移しています。
【ブルベア指数(出典:IBD)】

↑ブル下落、ベア上昇の動きが展開されてGapが縮小しました。
【S&P500の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑重要な水準であるフォロースルーディ当日の安値(黄色ライン)を上回っている状況です。価格は現在全ての移動平均線を上回っています。
経済指標&イベント
以下、今週確認してきた内容の結果です。
ポジティブサプライズ
・米・S&Pケースシラー住宅価格指数(20都市)
・米・新規失業保険申請件数
・米・ミシガン大学消費者信頼感指数(確報)
ネガティブサプライズ
・米・住宅建築許可件数(確報)
・米・コンファレンスボード消費者信頼感指数
・米・PCEデフレータ
ノンサプライズ
・米・実質GDP
・米・PCEコアデフレータ
米・住宅建築許可件数(確報)
7月の建設許可は年率143.3万件となり先週から下方修正。

- 種類別:集合住宅+7.3%、一戸建て+2.5%。
- 地域別:中西部+10.8%、南部+5.6%。西部横ばい、北東部-1.9%。
米・S&Pケースシラー住宅価格指数(20都市)
6月は前年比+2.1%で、予想を上回りました。

- 実質価格:インフレ調整後は13カ月連続下落。
- 上昇:シカゴ+6.9%、NY+4.8%。
- 下落:シアトル-2.0%。北東・中西部が強く、西部・サンベルトは弱含み。
米・コンファレンスボード消費者信頼感指数
8月は予想の90.3を下回る89.4(前月90.2)へ小幅低下し、2カ月連続で悪化しました。

- 現況:現況指数は121.2へ上昇。雇用環境の評価が改善し、「仕事が豊富」との回答が増加。
- 先行き:期待指数は68.2へ低下。景況・雇用・所得見通しがそろって悪化。
- 物価・支出:インフレ期待は上昇。自動車購入意欲は堅調ですが、住宅購入やサービス支出意欲はやや鈍化。
米・実質GDP
2026年Q2は年率+1.5%(予想と一致)、前期+2.1%から減速。

- 個人消費:+3.4%。財+4.3%、サービス+3.1%と堅調。
- 投資:固定投資+7.0%、非住宅+8.5%。AI需要が設備・知財投資を牽引。住宅も+1.3%。
- 下押し要因:政府支出−1.0%。輸入+12.5%が輸出+4.5%を上回り、純輸出も成長を抑制。
米・PCEデフレータ
7月は前年比+3.7%で横ばい(市場予想を0.1%上回る)。コア市場予想と一致の+3.3%となりました。

米・新規失業保険申請件数
20.3万件(前週比−0.4万)、予想20.8万件を下回りました。

- 継続受給:177.8万件(−1.8万)で予想以下。
- 労働市場:雇用減少の兆候はあるものの、低申請が続き底堅さを維持。
- 連邦職員:申請390件と2024年12月以来の低水準。
米・ミシガン大学消費者信頼感指数(確報)
8月は51.7へ上方修正(速報は51.0)も、前月比約6%減・前年比約11%減となりました。低・中所得層や高齢者で悪化が目立ちました。

【景気見通し】
1年先の企業期待は10%低下、5年先は13%低下。
【インフレ】
1年先期待は4.0%へ低下、長期は3.3%で横ばい。地政学リスクやガソリン高への懸念が重しです。
決算
今週は21社チェックしました。
・決算クリア後上昇 & EPSと売上高が加速
➡SMTC,VEEV
・10%以上値上がりした銘柄
➡SMTC,CRWD,CRM,SNPS,VEEV,OKTA,GAP
・10%以上値下がりした銘柄
➡DY,MRVL
2026/8/25(火) 決算発表 ~INTU,ZM,SMTCなど~
2026/8/26(水) 決算発表 ~NVDA,CRWD,OKTAなど~
2026/8/27(木) 決算発表 ~GAP,MRVL,ULTAなど~
8/31週の注目内容
関心のある経済指標&イベント
来週は以下の経済指標&イベントに注目です、特に雇用統計。
- 8/31(月) 独・CPI
- 9/1(火) 欧・HICP(ユーロ圏消費者物価指数)
- 9/1(火) 米・ISM製造業景況指数
- 9/2(水) 米・ADP雇用者数
- 9/3(木) 米・新規失業保険申請件数
- 9/3(木) 米・ISM非製造業景況指数
- 9/4(金) 米・失業率
- 9/4(金) 米・非農業部門雇用者数
- 9/4(金) 米・平均時給
関心のある決算
来週は18社チェック予定です。
- 9/1(火)アフター パロアルトネットワークス(PANW)
- 9/1(火)アフター デル(DELL)
- 9/1(火)アフター クレドテクノロジー(CRDO)
- 9/1(火)アフター モンゴDB(MDB)
- 9/1(火)アフター ギットラボ(GTLB)
- 9/2(水)アフター ブロードコム(AVGO)
- 9/2(水)アフター スノーフレーク(SNOW)
- 9/2(水)アフター ヒューレット パッカード エンタープライズ(HPE)
- 9/2(水)アフター ネットアップ(NTAP)
- 9/2(水)アフター アルガン(AGX)
- 9/2(水)アフター C3.ai(AI)
- 9/3(木)プレ シエナ(CIEN)
- 9/3(木)プレ ビクトリアシークレット(VSXY)
- 9/3(木)アフター ズィースケーラ(ZS)
- 9/3(木)アフター サムサラ(IOT)
- 9/3(木)アフター ルルレモン(LULU)
- 9/3(木)アフター ドキュサイン(DOCU)
- 9/3(木)アフター ユーアイパス(PATH)
来週は、世界的な「高金利がいつまで続くのか」を左右する重要な経済指標が集中します。
最大の注目は米国の雇用統計で、雇用回復が弱ければ景気減速懸念が強まる一方、賃金や雇用が強ければFRBの引き締め長期化観測につながります。
市場では「景気の底堅さ」と「インフレ・高金利長期化」のどちらが優勢になるかが、株式・債券・為替の方向性を左右する一週間となりそうです。
それでは、また👋

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