総括
今週は、Nvidiaの好決算によるAI成長期待と、各国の利上げ・高金利懸念の綱引きとなりました。
アジアでは、香港はアリババ増資懸念で1.6%下落、中国は上海総合が1.2%上昇する一方、深センは1.0%下落しました。日本・韓国もNvidia決算を材料に半導体株が大きく変動しました。
オーストラリアは資源株や好決算銘柄に支えられ0.4%上昇、ニュージーランドは最高値更新後に利上げ観測から1.5%下落しました。
インドは原油・米金利懸念から0.4%安でした。
欧州では、ドイツDAXがNvidia効果や自動車・金融株高で1.7%上昇し最高値を更新しました。フランスや欧州全体も週後半に反発しましたが、英国、イタリアはエネルギー価格や金利、銀行再編などで方向感に欠けました。
米国はNvidia好決算でAI関連株が上昇した一方、FRBの利上げ観測が上値を抑えました。カナダは銀行決算と資源価格、ブラジルは利下げ期待と金融・公益株が支えました。
総括すると、世界株の中心テーマは「AI成長」対「高金利」です。今後は米欧の金融政策、中国景気、原油価格、AI投資の収益性が相場を左右しそうです。
欧州(STOXX50,STOXX600)
金利とAIを巡り乱高下、週末は景気敏感株が主導
今週の欧州株は、ECBの利上げ観測、長期金利、AI投資、中国景気、通商政策に振られる展開となりました。
前半はASML、インフィニオン、シーメンス・エナジーなどAI関連株が上下し、中盤はドイツ銀行、ユニクレディト、BNPパリバなど金融株が大きく変動しました。
週末には中国景気改善への期待からBMW、フォルクスワーゲン、LVMH、エルメスが上昇し、主要指数は週間の下落をほぼ取り戻して終了しました。
【STOXX50の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.58%。年初来+10.62%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
【STOXX600の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.26%。年初来+9.55%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
ドイツ(DAX指数)
AI・自動車・銀行株が押し上げ、週間1.7%高
週前半は地政学リスクや金利警戒から不安定でしたが、中東情勢の緩和やNvidiaの好見通しを背景に後半へ上昇が加速しました。
個別ではSAP、インフィニオン、シーメンス・エナジーなどテクノロジー関連、BMW、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツなど自動車株、さらにドイツ銀行、コメルツ銀行が相場を支えました。
DAX40は週間で1.88%上昇し、26,570の最高値で週を終えました。
【DAX指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+1.88%。年初来+7.65%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
フランス(CAC40指数)
地政学・金利警戒から週末に景気期待へ
フランス株は前半、イラン情勢、ECB利上げ観測、国内消費者心理の弱さから軟調でしたが、週後半は景況感改善を受けて反発しました。
個別では、LVMH、エルメス、ケリングなど高級品株が週後半に持ち直し、シュナイダー、サフラン、エアバスも堅調でした。
金融ではBNPパリバ、ソシエテ・ジェネラル、AXAが金曜日に上昇しました。
一方、トタルエナジーズは原油価格の変動に左右される展開となりました。
【CAC40指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間-0.82%。年初来+1.87%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
イタリア(Milano Italia Borsa指数)
銀行再編と政策リスクが主役の一週間
週間ではFTSE MIBは方向感に乏しく、銀行再編、エネルギー課税、AI、地政学、金利政策が相場を左右しました。
個別では、STマイクロエレクトロニクスとプライスミアンがNvidiaを追い風に後半上昇し、ユニクレディト、BPER、ユニポルには銀行再編期待が入りました。
一方、エニは超過利潤税懸念で軟調が続きました。
ステランティスは貿易摩擦への懸念で大きく下げた後に反発し、値動きの大きい一週間となりました。
【Milano Italia Borsa指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.01%。年初来+15.18%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
イギリス(UK100指数)
資源・金融株が支えるも、8月は小幅安
今週は、鉱業・金融株の上昇と原油安によるエネルギー株の弱さが交錯する展開となりました。
個別では、メルローズ、アストラゼネカ、HSBC、スタンダードチャータード、SSEが相場を支えた一方、BP、シェル、セージ、プルデンシャル、BAEシステムズは軟調でした。
週末は反発したものの、FTSE100は8月を約0.5%安で終え、4カ月連続の月間上昇が途切れました。
【UK100指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.00%。年初来+8.77%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
インド(BSEセンセックス指数)
地政学・米金融政策を警戒し週間では0.4%安
今週のインド株は、イラン情勢、原油価格、米金融政策への思惑に振られ、センセックスは週間で0.4%下落しました。
金融株は金利低下が支援材料となる一方、HDFCバンクなど個別材料で不安定でした。
IT株はビザ問題で一時売られましたが、週末にはTCS、インフォシス、テック・マヒンドラ、HCLテクノロジーズが大幅反発しました。
金属ではタタ・スチールが堅調でした。
今後はFRBの政策姿勢、原油価格、外国人資金流入の持続性が相場の方向性を左右しそうです。
【BSEセンセックスの週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間-0.54%。年初来-9.78%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
中国(上海総合指数,深セン総合指数)
政策期待で上海は上昇、ハイテク中心の深センは下落
週間では上海総合が1.2%上昇した一方、深セン成分は1.0%下落しました。
前半は資金調達懸念からSMIC、寒武紀科技、海光信息、中際旭創、EoptolinkなどAI・半導体株が急落しましたが、後半は政策支援期待とNvidia好決算を受けて大きく反発しました。
立訊精密工業や紫金鉱業も堅調でした。一方、週末はCATL、興業銀行、薬明康徳などが米中摩擦再燃への警戒から下落しました。
今後は中国政府の景気対策、米中通商・制裁動向、AI関連株の業績が相場の焦点となります。
【上海総合指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+1.25%。年初来-0.87%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
【深セン総合指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間-1.17%。年初来+2.34%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
日本(日経平均、TOPIX)
AI関連株主導で持ち直し、金利・インフレには警戒
今週の日本株は、週初にNvidia決算前の利益確定で大きく下落しましたが、その後はAI需要への期待や原油安、金利低下を背景に持ち直しました。
アドバンテスト、ソフトバンクグループ、フジクラ、古河電工、イビデン、キオクシアHDなどAI・半導体関連株の値動きが相場を左右しました。
特にテラドローンは防衛関連材料で急騰しました。
一方、トヨタは中国販売の弱さが重しとなりました。
今後はAI投資の持続性に加え、国内インフレ、日米の金利動向が焦点となります。
【日経平均の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.65%。年初来+30.18%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
【TOPIXの週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+1.76%。年初来+20.24%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
韓国(KOSPI総合指数)
Nvidia好決算でも半導体株は不安定
今週の韓国株は、Nvidia決算を巡る期待と利益確定、米金利、半導体関税懸念に大きく振られる展開となりました。
サムスン電子とSK hynixは週央に反発したものの、週初と週末に大きく下落しました。
一方、斗山エナビリティ、LGエナジーソリューション、ハンファ・エアロスペース、KB金融などには買いが入りました。
サムスンバイオロジクスは増資計画が悪材料となりました。
今後は米半導体政策、AI需要、韓国銀行の追加利上げ動向がKOSPIの重要な焦点となります。
【KOSPI総合指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間-1.34%。年初来+54.79%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
香港(香港ハンセン指数)
AI期待は維持も、アリババ増資が重し
香港株は週間で1.6%下落しました。
週前半はアリババの800億香港ドル規模の増資を受け、AI投資負担と株式希薄化への懸念からテンセント、SMIC、シャオミ、メイトゥアンなどテクノロジー株が売られました。
その後はNvidiaの好決算を受けてAI関連株が持ち直し、テンセントやSMICが反発しました。
個別ではキングボード・ラミネート、無錫生物製剤、Z.AI、イノベント・バイオロジクスが大幅上昇しました。
今後はAI投資の収益性、アリババの資本政策、米金利見通し、中国景気の動向が焦点となります。
【香港ハンセン指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間-0.76%。年初来-2.95%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
オーストラリア(ASX200指数)
3週間ぶりに週間上昇、ただし金利上昇リスクが重し
今週は週間で0.4%上昇し、3週間ぶりのプラスとなりました。
前半はBHP、リオ・ティント、アンポル、エボリューション・マイニングなど資源関連株が支え、週末にはゼロ、PLSグループ、ワイズテック・グローバルなど成長株も反発しました。
一方、予想以上に強い豪インフレによってRBAの追加利上げ懸念が浮上し、ウェストファーマーズや金融株には逆風となりました。
カンタス航空やウールワースなど好決算銘柄への個別物色も目立ちました。
今後は豪GDP・貿易統計、中国PMI、RBAの政策見通しが相場の焦点となります。
【ASX200指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.32%。年初来+4.18%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
ニュージーランド(NZX50指数)
最高値更新後に失速、週間では1.5%安
今週は、企業決算への期待から水曜日にNZX50が初めて14,000を突破しましたが、その後は利益確定売りとRBNZの追加利上げ観測が重しとなり、週間では1.5%下落しました。
個別ではA2ミルク、バルカン・スチール、サマセット・グループ、チャンネル・インフラストラクチャー、スカイ・ネットワークTVが好材料で上昇する一方、コーラス、インフラティル、メリディアン・エナジー、EBOSグループなどが軟調でした。
今後はRBNZの政策判断と金利見通しが最大の焦点となります。
【NZX50指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間-1.12%。年初来+1.62%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
カナダ(TSX総合指数)
銀行好決算を金・原油・関税問題が相殺
週間では、銀行各社の好決算や一時的な金・原油高がTSXを支えましたが、米加貿易摩擦の激化と週末の金・原油価格下落が上値を抑えました。
個別ではスコシアバンク、TDバンクが好決算で堅調だった一方、RBCやCIBCは決算後に下落しました。
アグニコ・イーグル、バリック、WPMなど金鉱株は金価格に連動して乱高下し、サンコール、セノバスなどエネルギー株も原油価格に左右されました。
ショッピファイ、セレスティカなどテクノロジー株もNvidia決算を材料に大きく動きました。
【TSX総合指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間-0.13%。年初来+14.29%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
ブラジル(Bovespa指数)
利下げ期待と資源株が相場を支える
週間では、国内インフレ鈍化や雇用の弱含みを受けた利下げ期待が銀行・公益株を押し上げ、イボヴェスパは週後半まで上昇基調を維持しました。
個別では、ペトロブラスが原油価格や投資判断を材料に後半上昇し、バーレは鉄鉱石市況や新規事業期待で上下しました。
ブラデスコ、イタウサ、バンコ・ド・ブラジル、B3など金融株が堅調だったほか、ジェルダウ、CSN、サベスプ、エンブラエルにも買いが入りました。
【Bovespa指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+2.71%。年初来+9.42%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
アメリカ(S&P500,NASDAQ,ダウ)
NvidiaがAI期待を支える一方、FRBの利上げ警戒が重し
今週の米国株は、「AI成長期待」と「高金利懸念」の綱引きとなりました。
Nvidiaの好決算はAI投資継続への安心感をもたらし、Broadcom、AMD、Micron、Microsoft、Salesforceなどに波及しました。
一方、週末にはインフレ警戒とFRB利上げ観測が再燃し、NvidiaやMarvellなど半導体株には利益確定売りが強まりました。
今後はAI関連企業の業績成長が高い金利負担を上回れるかが、市場全体の方向性を左右すると考えられます。
【S&P500指数の週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.63%。年初来+11.89%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
【NASDAQの週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+1.29。年初来+12.59%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)
【ダウの週足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間+0.4%。年初来+10.50%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)


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