【米国市場:2026年6月22日週】今週の振り返り & 来週のトピック (市場動向、PCEデフレータ、実質GDP、KBH/CBRS/MUなどの決算)

投資関連

こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。

   2026年6月15日週分はこちら

↓主な内容は以下参照。

  • 今週はAI関連株への期待と過熱感の修正が交錯し、半導体・大型ハイテク株の値動きが市場全体を左右しました
  • NASDAQが特に週間で大きな下げを記録しました
  • S&P500とNASDAQは50日移動平均線を下にきりました
  • ダウやラッセル2000は他の指数に比べて好パフォーマンスを示しました
  • 今週は大手ハイテクに売りが集中した一方でヘルスケアセクター全般が強いパフォーマンスを示しました
  • 今年好パフォーマンスを記録していた半導体セクターや韓国&台湾&新興国などのETFは大きなマイナスを記録しました
  • 10年国債利回りは、米国とイランの関係改善による原油安やPCE物価指数が市場予想通りだったことを受け、インフレ懸念が和らいだことで4.5%近辺から4.37~4.39%へ低下
  • ドル指数はFRBのタカ派姿勢や年内利上げ期待を背景に約14か月ぶりの高値圏まで上昇
  • ディストリビューションディはSP500が1回減少、NASDAQは2回増加
  • センチメントは強気から弱気に傾きつつある
  • S&P500のバリュエーションは高水準を維持
  • PCEデフレータは市場予想通り、実質GDPは上方修正
  • 来週の決算は3社チェック予定
  • 来週は、米国雇用統計/米国&イランの和平協議/ホルムズ海峡の輸送状況などが最大の注目材料

それでは順に詳細をみていきます。

6/22週 米国市場の振り返り

総括

今週の米国株式市場は、AI関連株への期待と過熱感の修正が交錯し、半導体・大型ハイテク株の値動きが市場全体を左右しました。

週前半はエヌビディア、ブロードコム、マイクロン、クアルコム、AMDなど半導体株が大きく売られ、アルファベットやアマゾン、マイクロソフト、メタ、テスラ、オラクルも軟調でした。

一方、マイクロンは好決算を受けて急騰し、クアルコムも強気見通しで買い戻されましたが、週末には利益確定売りが優勢となりました。

また、中東情勢の緩和期待による原油価格の下落やインフレ懸念の後退がダウ平均を支え、景気敏感株やディフェンシブ株は比較的底堅く推移しました。

全体としては、AI関連株の評価見直しと地政学リスク、金融政策への思惑が交錯する、変動の大きい一週間となりました。

6/22~6/26の動向


6/22(月)メガキャップ株が重し

米国株式市場はまちまちの展開となりました。中東情勢の改善期待からエネルギー価格が下落し、ダウ平均は上昇した一方、S&P500とナスダック100は大型ハイテク株の下落に押されました。アルファベットはAI人材流出への懸念から急落し、ブロードコム、アマゾン、マイクロソフト、メタも軟調でした。一方、マイクロンはアンソロピックとの提携を好感され上昇しました。


6/23(火)AI関連株が全面安

米国株は大幅安となり、特に半導体・AI関連株が市場を押し下げました。AI投資の採算性への懸念やSKハイニックスの生産戦略変更を受け、マイクロン、クアルコム、AMD、エヌビディア、ブロードコムなどが大きく下落しました。テスラやオラクルも売られました。一方、ヘルスケアや生活必需品株が買われ、ダウ平均はほぼ横ばいを維持しました。


6/24(水)決算待ちで様子見

市場はまちまちの動きとなりました。マイクロンの決算発表を前に様子見姿勢が強まり、半導体株は引き続き軟調でした。クアルコムやサンディスクが下落した一方、中東情勢の緩和期待による金利低下が景気敏感株を支え、ダウ平均は上昇しました。AI関連投資への期待と過剰投資への警戒感が交錯する一日となりました。


6/25(木)マイクロン好決算も大型株は軟調

米国株はまちまちとなりました。マイクロンは市場予想を上回る決算と強気見通しを発表し15%超上昇、クアルコムも成長見通しを好感され上昇しました。一方で、利益確定売りからエヌビディア、マイクロソフト、アマゾン、アルファベット、オラクルが下落しました。また、部品価格上昇を背景とした製品値上げが嫌気され、アップルは6%超下落しました。


6/26(金)半導体株に利益確定売り

米国株は小幅安で週末を迎えました。前日の急伸を受けた利益確定売りからマイクロンが下落し、エヌビディアやブロードコムなど半導体株も軟調でした。一方、中東からのエネルギー供給改善期待や利上げ懸念の後退が相場を下支えしました。ただし、イランを巡る停戦の不透明感が残り、市場は慎重な姿勢を維持しました。

【S&P500の日足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【S&P500の日足チャート】 

↑今週は下落基調となり、金曜には重要な水準である50日移動平均線を下にきりました。

【NASDAQの日足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【NASDAQの日足チャート】 

↑NASDAQも同様、下落基調となり、週の初めに重要な水準である50日移動平均線を下回りました。

【ダウの日足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【ダウの日足チャート】 

↑ダウはS&P500やNASDAQとは異なり、比較的堅調な動きを見せており、すべての移動平均線を上回っています。価格は過去史上最高値圏を推移しています。

【ラッセル2000の日足チャート】
 ※TradingView提供のチャート

【ラッセル2000の日足チャート】

ダウと同様、ラッセル2000も強い動きを見せており、過去史上最高値圏を推移しています。

【RSPの日足チャート】
 ※TradingView提供のチャート

【RSPの日足チャート】

↑RSPは比較的S&P500に対して強い動きを見せており、10日移動平均線を下回る程度でおさまっています。

【10年債利回りの日足チャート】
 ※TradingView提供のチャート

【10年債利回りの日足チャート】

今週は、米国とイランの関係改善による原油安やPCE物価指数が市場予想通りだったことを受け、インフレ懸念が和らぎ、10年国債利回りは4.5%近辺から4.37~4.39%へ低下しました。一方、FRBのタカ派姿勢は維持されており、今後もインフレ指標や中東情勢が金利動向の焦点となる見通しです。

【ドル指数の日足チャート】
 ※TradingView提供のチャート

【ドル指数の日足チャート】

今週は、FRBのタカ派姿勢や年内利上げ期待を背景に約14か月ぶりの高値圏まで上昇しました。週後半はPCE物価指数が市場予想通りとなり利上げ期待がやや後退したため一時調整しましたが、米国経済の底堅さと高いインフレ率を背景にドル高基調は維持されました。今後もインフレ指標やFRBの発言、中東情勢が注目されます。

※主要なマーケットの詳細は以下参照
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【米国株の各セクターの週間パフォーマンス (出典:finviz) 

【米国株の各セクターの週間パフォーマンス (出典:finviz)】 

↑今週はヘルスケアや不動産、公益セクターが好調だったのに対し、通信やテクノロジーが悪いパフォーマンスを示しました。

【S&P500の週間ヒートMap(出典:finviz)

【S&P500の週間ヒートMap(出典:finviz)】

↑上のセクターの週間パフォーマンスと同様、大手ハイテクに売りが集中した一方でヘルスケアセクター全般が強いパフォーマンスを示しました。

 

ディストリビューションディ

6/22週はS&P500が1回減少、NASDAQは2回増加しました。

週間カウント数の推移
・6/22 S&P500:5回、NASDAQ:7回
・6/23 S&P500:4回、NASDAQ:7回
・6/24 S&P500:4回、NASDAQ:8回
・6/25 S&P500:4回、NASDAQ:9回
・6/26 S&P500:4回、NASDAQ:9回


ディストリビューションディ(出典:IBD)

ディストリビューションディ

米国のセクターETF 年初来パフォーマンス BEST5

今週は、リスクオフの動きから今年好調な半導体やテックに下げが集中しました。一方でバイオが好調なパフォーマンスを示しました。

米国のセクターETF 年初来パフォーマンス BEST5

コモディティ&暗号通貨ETF 年初来パフォーマンス BEST5

先週に続き原油が大きな下落を記録。先週好調だったウランも下落しました。コモディティは全体的にパフォーマンスはよくなかったです。

コモディティ&暗号通貨ETF 年初来パフォーマンス BEST5

カントリーETF 年初来パフォーマンス BEST10

今週はリスクオフの動きが強まり、これまで好調だった韓国や台湾、新興国などが大きな下げを記録。

カントリーETF 年初来パフォーマンス BEST10

※各セクター&カントリーETFの詳細は以下参照
 リンク

S&P500のバリュエーション

2026年6月26日に発行されたファクトセットのレポートによると、S&P500の12カ月先PERは20.1で、5年平均19.9倍とほぼ同じで、10年平均の19.0倍を上回っています。

また、実績PERは現在27.3倍となっており、5年平均の24.5倍と10年平均の23.4倍を上回っています。

センチメント

センチメントは強気から弱気に傾きつつある考えています。

以下、センチメントに関わる数値の結果です。

  • 「VIX」は、先週末の16.4から18.41に上昇。
  • 「Put Call Ratio」は、先週末の0.8から0.93に上昇。
  • 「ブルベア指数」は、ブル55.8vs ベア17.3となりGapは先週比で拡大。
  • S&P500は、金曜には重要な水準である50日移動平均線を下にきりました。

※ INVESTOR’S BUSINESS DAILYの値引用

VIXの日足チャート】
 ※TradingView提供のチャー

↑今週は変動が大きい状況が続き先週比で上昇しました。

Put Call Ratio(出典:IBD)】

【Put Call Ratio(出典:IBD)】

↑先週に続き上昇を継続、現在0.9をこえたことろを推移しています。

ブルベア指数(出典:IBD)

【ブルベア指数(出典:IBD)】

↑ブル上昇、ベア下落の動きが展開されてます。

S&P500の日足チャート】
 ※TradingView提供のチャー

【S&P500の日足チャート】

↑今週は下落基調となり、金曜には重要な水準である50日移動平均線を下にきりました。

経済指標&イベント

以下、今週確認してきた内容の結果です。

ポジティブサプライズ
・米・実質GDP(確報)
・米・新規失業保険申請件数

ネガティブサプライズ
・米・住宅建築許可件数(確報)
・米・ミシガン大学消費者信頼感指数

ノンサプライズ
・米・PCEデフレータ

米・住宅建築許可件数(確報)

141万件、前月比0.9%減。 初期推定を下回りました。

米・住宅建築許可件数(確報)
  • 内訳:集合住宅(5戸以上)46.8万件(4.7%減)、一戸建て89.2万件(1.2%増)。
  • 地域別:中西部18.9%減。 北東部、南部、西部は増加。
  • 特徴:全体減少は集合住宅の低迷が主因。

米・実質GDP(確報)

2026年1Qの米GDPは年率2.1%増、前回推計1.6%から上方修正となりました。

米・実質GDP(確報)
  • 貿易:輸出10.9%増、輸入伸び鈍化で純貿易のマイナス寄与縮小。
  • 投資:民間投資7.9%増、設備投資・知財投資が好調。
  • 弱含み:住宅投資7.8%減、構造物投資4.7%減。
  • 消費・政府:個人消費は0.5%増へ減速、政府支出は4.4%増。

米・PCEデフレータ

いずれも市場予想どおりのノンサプライズの結果となりました。

米・PCEデフレータ

米・新規失業保険申請件数

新規失業保険申請件数は1.2万人減の21.5万人で、市場予想を下回るポジティブサプライズでした。

米・新規失業保険申請件数
  • 継続申請:182.1万人と2.1万人増え、3カ月ぶり高水準。
  • 雇用情勢:解雇は低水準だが、採用も低調で労働市場はやや軟化。
  • 連邦職員:初回申請は61件減の431件。

米・ミシガン大学消費者信頼感指数

49.5へ上方修正、5月の44.8から改善したものの、予想の50を下回りました。

米・ミシガン大学消費者信頼感指数

要因:ガソリン価格下落や中東情勢への懸念後退が支援。

物価:1年先インフレ期待は4.6%へ低下も高水準、長期期待は3.3%へ低下。

決算

今週は5社チェックしました。

・決算クリア後上昇 & EPSと売上高が加速
MU

・10%以上値上がりした銘柄
KBH,MU

・10%以上値下がりした銘柄
CBRS

2026/6/23(火)~24(水) 決算発表 ~KBH,CBRS,MUなど~

6/29週の注目内容

関心のある経済指標&イベント

来週は以下の経済指標&イベントに注目です。

  • 6/30(火) 独・CPI(速報)
  • 6/30(火) 米・S&Pケースシラー住宅価格(20都市)
  • 6/30(火) 米・コンファレンスボード消費者信頼感指数
  • 7/1(水) 欧・ユーロ圏消費者物価指数(HICP)
  • 7/1(水) 米・ADP雇用者数
  • 7/1(水) 米・ISM製造業景気指数
  • 7/2(木) 米・失業率
  • 7/2(木) 米・非農業部門雇用者数
  • 7/2(木) 米・平均時給
  • 7/2(木) 米・新規失業保険申請件数

関心のある決算

来週は3社チェック予定です。

  • 6/30(火)アフター ナイキ(NKE)
  • 6/30(火)アフター コンステレーションブランズ(STZ)
  • 7/1(水)プレ ゼネラルミルズ(GIS)

来週は、米国雇用統計を中心とした労働市場データ、米国とイランの和平協議およびホルムズ海峡の輸送状況などが最大の注目材料となります。

これらの結果次第で、金利・原油価格・株式市場の方向性が左右される重要な1週間となる見込みです。

それでは、また👋

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