こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。
↓主な内容は以下参照。
- 今週は、AI投資への期待と過剰支出への懸念、半導体株の急反発と急落、中東情勢による原油高・インフレ懸念が交錯する非常に不安定な展開
- 先週に引き続き、中東情勢の悪化を受けて、原油価格上昇でエネルギーセクターが好パフォーマンスを記録
- 米国の主要株価指数は全てマイナス、テクノロジー比率が比較的高いS&P500やNASDAQは50日移動平均線を下回ったまま
- 金利やドル指数は原油高・インフレ懸念・Fed利上げ観測で上昇傾向
- GOOGLは決算クリアにも関わらず設備投資見通し引き上げを嫌気されて下落、他のハイパースケーラにも波及して連れ安
- ディストリビューションディはNASDAQのみ1回減少
- センチメントは弱気に傾きつつある印象
- S&P500のバリュエーションは高水準を維持
- 来週の決算は、42社チェック予定
- 来週は、中東情勢によるインフレ圧力と主要国の金融政策・経済指標、米大手テック決算が市場を左右する見込み
それでは順に詳細をみていきます。
7/20週 米国市場の振り返り
総括
今週の米国株は、AI投資への期待と過剰支出への懸念、半導体株の急反発と急落、中東情勢による原油高・インフレ懸念が交錯する非常に不安定な展開となりました。
週前半はMicron、SanDisk、AMD、Nvidia、Intelなど半導体株がAI需要への期待から上昇しましたが、後半はAlphabet、Tesla、Amazon、Microsoft、Meta、Oracleなどが売られ、AI関連投資の費用対効果への警戒が強まりました。
特にAlphabetは設備投資拡大が、Teslaは利益減少が株価の重しとなりました。
一方、GM、AT&T、RTX、Verizonなど個別の好決算銘柄には資金が向かいました。
総じて、今後はAI設備投資が実際の収益成長につながるかに加え、中東情勢と原油価格がインフレ・金利見通しに与える影響が、米国株の方向性を左右する重要なポイントとなりそうです。
【米国株の各セクターの週間パフォーマンス (出典:finviz)】

↑マグ7では、NVDAとAAPLを除くマグ7は週間でマイナスを記録。GOOGLの決算発表後の売りがAMZNやMETAに波及しました。一方で半導体のチップやGPUなどは反発しています。エネルギーセクターは中東情勢による原油高で大きなプラスを記録。
【S&P500の週間ヒートMap(出典:finviz)】

↑ハイパースケーラー(GOOGL,META,AMZN)を含む消費者裁量セクターや通信セクターは週間で大きなマイナスを記録。一方で原油高によるエネルギーセクターが上昇。理由は不明ですが素材セクターも上昇しています。
7/20~7/24の動向
7/20(月)地政学リスクで上昇幅を縮小
米国株は序盤の上昇幅を縮小し、S&P500とナスダック100が小幅高、ダウは200ポイント超下落するまちまちの展開となりました。米国とイランの対立激化や紅海情勢を背景に原油・燃料価格が高止まりし、インフレ再燃とFRBの金融政策への警戒が強まりました。AppleやOracle、Morgan Stanleyなどが下落する一方、AIインフラ需要への期待からMicronとSanDiskが上昇し、Alphabetも堅調でした。
【S&P500の1Day(月)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(月)パフォーマンス (出典:finviz)】

7/21(火)半導体株が急伸し全面高
S&P500は0.9%、ナスダック100は1.9%上昇し、ダウも385ポイント高となりました。台湾・韓国の輸出データが半導体需要への楽観を強め、Nvidia、Intel、Micron、SanDisk、AMDなどが大幅上昇しました。特にMicronは12.2%、SanDiskは14.3%、AMDは8.1%急騰しました。GMも好決算で4.9%上昇しましたが、Charles Schwabは予想未達で2.5%下落しました。
【S&P500の1Day(火)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(火)パフォーマンス (出典:finviz)】

7/22(水)大手ハイテク決算前に軟調
S&P500は0.1%、ナスダック100は0.5%下落し、主要指数は小幅安となりました。Alphabet決算を控え、MicrosoftやMetaなどソフトウェア・メガテック株が売られ、AIハイパースケーラーの設備投資継続性に対する警戒が強まりました。一方、Nvidia、Broadcom、AMDなど半導体株は下落後に反発しました。中東情勢による原油高と金利上昇も重しとなる中、AT&Tは好決算で3.5%上昇しました。
【S&P500の1Day(水)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(水)パフォーマンス (出典:finviz)】

7/23(木)AI投資懸念で急落
S&P500は1.2%、ナスダック100は1.9%下落し、ダウも507ポイント安となりました。Alphabetが好業績にもかかわらずAI関連の設備投資見通し引き上げを嫌気され6.9%下落し、Teslaも利益減少を受け14.5%急落しました。Nvidia、Microsoft、Meta、Amazon、Broadcom、Oracleなど主要ハイテク株も軒並み下落しました。中東情勢によるエネルギー供給懸念と金利上昇も市場心理を悪化させました。
【S&P500の1Day(木)ヒートMap(出典:finviz)】

【S&P500の1Day(木)ヒートMap(出典:finviz)】

7/24(金)ハイテク株安の一方、ダウは反発
米国株はまちまちで、S&P500は小幅高、ナスダック100は1.1%下落、ダウは236ポイント上昇しました。原油価格は一服したものの、週を通じて高水準となり、インフレとFRBの利上げ観測が意識されました。Intelは好調な業績にもかかわらず7.9%下落し、AI設備投資への懸念からTeslaやMetaも軟調でした。一方、Verizonは加入者増加を好感され5.8%上昇しました。
【S&P500の1Day(金)ヒートMap(出典:finviz)】

【米国株の各セクターの1Day(金)パフォーマンス (出典:finviz)】

【S&P500の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスはマイナスを記録し、最高値から “-2.74%” となっています。価格は10日移動平均線/21日指数移動平均線/50日移動平均線を下回っており、先週に続き ”Flat Base” の中を推移しています。
【NASDAQの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスはS&P500と同様にマイナスを記録し、最高値から “-8.14%” となっています。価格は10日移動平均線/21日指数移動平均線/50日移動平均線を下回っており、”Flat Base” を推移しています。
【NASDAQ100の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスはS&P500やBASDAQと同様にマイナスを記録し、最高値から “-8.56%” となっています。価格は10日移動平均線/21日指数移動平均線/50日移動平均線を下回っており、”Flat Base” を推移しています。
【ダウの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑S&P500やNASDAQなどに比べてもちこたえている印象です。週間ではマイナスを記録したものの、価格は最高値から “-2.52%” となっており、21日指数移動平均線と50日移動平均線の間を推移しています。
【ラッセル2000の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑ダウと同様にもちこたえている印象です。週間ではマイナスを記録したものの、価格は最高値から “-3.83%” となっており、21日指数移動平均線と50日移動平均線の間を推移しています。
【RSPの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑S&P500やNASDAQなどに比べて堅調な印象です。週間ではわずかなプラスを記録し、価格は最高値から “-1.29%” となっており、全ての移動平均線を上回っています。
【10年債利回りの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑中東情勢の緊迫化による原油高とインフレ懸念、関税政策への警戒から上昇し、4.7%前後と2025年1月以来の高水準となりました。Fedは当面据え置きが予想される一方、9月利上げ観測が強まり、金利上昇への警戒が続いています。
【ドル指数の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑中東情勢の緊迫化による原油高・インフレ懸念や、Fedの利上げ観測を背景に上昇し、ドル指数は101台で推移しました。週後半はやや反落したものの、堅調な雇用・経済指標や安全資産需要、関税政策への警戒がドルを下支えし、底堅い展開となりました。
※主要なマーケットの詳細は以下参照
リンク
ディストリビューションディ
7/20週はS&P500は横ばい、NASDAQは1回減少しました。
週間カウント数の推移
・7/20 S&P500:5回、NASDAQ:9回
・7/21 S&P500:5回、NASDAQ:9回
・7/22 S&P500:5回、NASDAQ:9回
・7/23 S&P500:6回、NASDAQ:9回
・7/24 S&P500:5回、NASDAQ:8回
【ディストリビューションディ(出典:IBD)】

米国のセクターETF 年初来パフォーマンス BEST5
今週もエネルギーセクターが上昇、半導体セクターが下落する展開となりました。

コモディティ&暗号通貨ETF 年初来パフォーマンス BEST5
先週に続き中東情勢悪化に伴い原油が上昇してUSOも上昇しました。

カントリーETF 年初来パフォーマンス BEST10
今週は、半導体比率の高い韓国と台湾が底堅い動きを展開しました。

※各セクター&カントリーETFの詳細は以下参照
リンク
S&P500のバリュエーション
2026年7月24日に発行されたファクトセットのレポートによると、S&P500の12カ月先PERは20.1で、5年平均19.9倍とほぼ同じで、10年平均の19.0倍を上回っています。
また、実績PERは現在27.5倍となっており、5年平均の24.4倍と10年平均の23.5倍を上回っています。
センチメント
センチメントは弱気に傾きつつあります。
以下、センチメントに関わる数値の結果です。
- 「VIX」は、変動が大きかったものの先週末の18.77から18.58と横ばい。
- 「Put Call Ratio※」は、先週末の0.87から変動なし。
- 「ブルベア指数※」は、ブル51.8vs ベア16.7となりGapは先週比で縮小。
- S&P500は、先週同様50日移動平均線の下を推移しています。
※ INVESTOR’S BUSINESS DAILYの値引用
【VIXの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週前半で下落、後半で上昇し、先週末とほぼ同じ水準で終了しました。
【Put Call Ratio(出典:IBD)】

↑先週に続き横ばいの動きを展開しました。
【ブルベア指数(出典:IBD)】

↑ブル下落、ベア横ばいの動きでGapが先週比で縮小しました。
【S&P500の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスはマイナスを記録。価格は10日移動平均線/21日指数移動平均線/50日移動平均線を下回っており、先週に続き ”Flat Base” の中を推移しています。
経済指標&イベント
以下、今週確認してきた内容の結果です。
ポジティブサプライズ
・米・新規失業保険申請件数
・米・住宅建築許可件数(確報)
ネガティブサプライズ
なし
ノンサプライズ
・欧・ECB政策金利
欧・ECB政策金利
7月会合では、市場予想通りの金利2.4で据え置きとなりました。

- 背景:インフレ鈍化や賃金・経済活動の落ち着きで、追加利上げの緊急性が低下。
- 警戒要因:エネルギー価格は変動が続き、インフレへの影響が今後強まる可能性。
- ラガルド総裁:エネルギー高が長期化すれば、二次的影響で広範なインフレにつながると警告。
米・新規失業保険申請件数
7月18日週は前週比2.2万人減の18.7万人となりました。これは、予想21.2万人を下回り、約60年ぶりの低水準となっています。

- 継続申請:0.2万人減の179.6万人。
- 評価:労働市場の強さを示し、FOMCの「完全雇用」認識とも一致。
- 連邦職員:初回申請は46件増の470件。
米・住宅建築許可件数(確報)
2026年6月は137.4万件で前月比2.6%減となり、市場予想の136.7万件を上回りました。これは3か月ぶりの低水準となっています。

- 住宅市場:高い住宅ローン金利と新築在庫増加が建設活動を抑制。
- 内訳:一戸建ては2.2%減、多世帯住宅は3.1%減。
- 地域別:南部・西部は減少、中西部・北東部は増加。
決算
今週は27社チェックしました。
・決算クリア後上昇 & EPSと売上高が加速
➡NVS,GM,LMT,SLB
・10%以上値上がりした銘柄
➡SLB
・10%以上値下がりした銘柄
➡TSLA,TMUS,MXL
2026/7/21(火) 決算発表 ~MMM,GM,DHIなど~
2026/7/22(水) 決算発表 ~GOOGL,GEV,TSLAなど~
2026/7/23(木) 決算発表 ~INTC,MXL,FIXなど~
2026/7/24(金) 決算発表 ~AXP,VZ,SLB~
7/27週の注目内容
関心のある経済指標&イベント
来週は以下の経済指標&イベントに注目です。
- 7/28(火) 米・S&Pケースシラー住宅価格(20都市)
- 7/28(火) 米・コンファレンスボード消費者信頼感指数
- 7/29(水) 米・FRB政策金利
- 7/30(木) 独・CPI
- 7/30(木) 米・実質GDP
- 7/30(木) 米・PCEデフレータ
- 7/30(木) 米・新規失業保険申請件数
- 7/31(金) 米・ミシガン大学消費者信頼感指数
関心のある決算
来週は42社チェック予定です。
- 7/27(月)プレ アストラゼネカ(AZN)
- 7/27(月)アフター ケイデンス(CDNS))
- 7/27(月)アフター ニューコア(NUE)
- 7/27(月)アフター ランバス(RMBS)
- 7/28(火)プレ コカ・コーラ(KO)
- 7/28(火)プレ ボーイング(BA)
- 7/28(火)プレ コーニング(GLW)
- 7/28(火)プレ ヒルトン(HLT)
- 7/28(火)プレ インサイト(INCY)
- 7/28(火)プレ ロイヤルカリビアン(RCL)
- 7/28(火)アフター ビザ(V)
- 7/28(火)アフター KLA(KLAC)
- 7/28(火)アフター NXPセミコンダクターズ(NXPI)
- 7/28(火)アフター ブルームエナジー(BE)
- 7/28(火)アフター フォード(F)
- 7/28(火)アフター テラダイン(TER)
- 7/28(火)アフター パウエルインダストリーズ(POWL)
- 7/28(火)アフター シーゲイト(STX)
- 7/29(水)プレ SKハイ二クス(SKHY)
- 7/29(水)プレ P&G(PG)
- 7/29(水)プレ アンフェノール(APH)
- 7/29(水)プレ ヴァーティブ(VRT)
- 7/29(水)プレ ボストンサイエンティフィック(BSX)
- 7/29(水)アフター マイクロソフト(MSFT)
- 7/29(水)アフター メタ(META)
- 7/29(水)アフター ラムリサーチ(LRCX)
- 7/29(水)アフター アーム(ARM)
- 7/29(水)アフター クァルコム(QCOM)
- 7/29(水)アフター スターバックス(SBUX)
- 7/29(水)アフター ロビンフッド(HOOD)
- 7/29(水)アフター TTMテクノロジーズ(TTMI)
- 7/30(木)プレ ブリストルマイヤーズ(BMY)
- 7/30(木)プレ アルトリア(MO)
- 7/30(木)プレ フェラーリ(RACE)
- 7/30(木)アフター アマゾン(AMZN)
- 7/30(木)アフター アップル(AAPL)
- 7/30(木)アフター レディット(RDDT)
- 7/31(金)プレ エクソン(XOM)
- 7/31(金)プレ シェブロン(CVX)
- 7/31(金)プレ モデルナ(MRNA)
- 7/31(金)プレ キャメコ(CCJ)
- 7/31(金)プレ アッヴィ(ABBV)
来週は、中東情勢によるインフレ圧力と主要国の金融政策・経済指標、米大手テック決算が市場を左右する見込みです。
それでは、また👋

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