(↓)まず要点です。
- 来週から季節的にパフォーマンスの悪くなる9月のためか、センチメントが弱気に傾きつつある気配を感じる
- 経済指標は、特に不安な材料はない、強いてあげればPCEの横ばいが気になる
- エヌビディアの決算は、市場参加者からネガティブに受け止められた
- 来週は、特に雇用統計に注目
それでは順に詳細をみていきます。
8/26週の振り返り
米国市場
今週NASDAQとダウで明暗が分かれました。
1週間でS&P500+0.24%/NASDAQ-0.92%/ダウ+0.94% となり、ビックテックのうちダウに採用されていない銘柄の下落がNASDAQのパフォーマンス低下に寄与したと思います。
※ビックテックの1週間のパフォーマンス
- NVDA:-7.73% DOWN⇩
- MSFT:+0.08% UP⇧・・・ダウ採用銘柄
- AAPL:+0.95% UP⇧・・・ダウ採用銘柄
- GOOG:-1.39% DOWN⇩
- META:-1.27% DOWN⇩
- AMZN:+0.82% UP⇧・・・ダウ採用銘柄
- TSLA:-2.82% DOWN⇩
注目していたエヌビディアの決算ですが、売上高&EPSで市場予想を上回ったものの、成長率鈍化が嫌気されたためか、決算翌日の市場では売りが優勢となり1週間のパフォーマンスはマイナスとなりました。今年エヌビディアの株価で良い思いをさせて頂いた一人ですが、今後も保有は見送り、様子見を継続します。
注目していた経済指標の一つ、PCEデフレータは予想を下回ったものの、前年比の数値は先月と同じで横ばいとなりました。
この記事を書いている8/31時点で市場参加者は、9/18のFOMCでは0.25%の利下げが67.0%、0.50%の利下げが33.0%をおりこんでいます。ドル円が少しづつ上昇を続けて146円に戻ってきているのが個人的には気になるところです。
来週末は、市場の動きに大きく関わるであろう雇用統計が発表されるので要チェックです。
センチメント
以下3つを確認する限り、市場は強気を維持していますが、AAIIセンチメントからは弱気に傾いている気配を感じます。来週から季節的にパフォーマンスの悪い9月に入ることや今後の経済指標に対する懸念が影響しているかもしれません。
- 「VIX」は、多少変動を伴いましたが先週末の15.85から15.00と少しDOWN
- 「5-day average put/call ratio※」は、先週末の0.69から0.73に少しUP
- 「AAIIセンチメント」は、8/21から8/28ではブリッシュがあまり変化みられないものの、ニュートラルの割合が減る代わりに、ベアリッシュの割合が増えているのが気になります。
ブリッシュ(51.6%→51.2%) DOWN⇩
ニュートラル(24.7%→21.9%) DOWN⇩
ベアリッシュ(23.7%→27.0%) UP⇧
※ Fear & Greed Indexより引用、比率が 1 を超えると弱気サイン。
経済指標
全体的に経済への問題はないと考えます。PCEデフレータが一番の注目ですが、他の経済指標も併せて淡々とみていきます。
S&Pケースシラー住宅価格(20都市)
前年比6.47%(315.06→335.45)で、前回の6.88%と比較して低下は見られますが、下のグラフにあるように過去最高値にあり、変調が見られないので問題なしです。
コンファレンスボード消費者信頼感指数
今回発表された数値は、103.3で100以上となっていることから、消費者の信頼が高い&経済に対して楽観的であることが言えます。また前回の100.3(修正値101.9)よりも上昇しているのは良い傾向です。
実質GDP(前期比年率) (改定)
3.0%(予想2.8%)とプラス圏を維持できているので問題なしです。
新規失業保険申請件数
今週は231千件となり、先週の233千件と比べて大きな変化は見られず、低い水準を維持しているので、問題なしです。
PCEデフレータ(前年比)
総合・コアともに0.1%ずつ予想を下回りましたが、前回の数値から横ばいとなり、インフレ率の更なる低下は確認できませんでした。今回の結果は、次回FOMCでの利下げには影響ないと思いますが引き続きウォッチします。
決算
決算のサマリー&補足は以下のとおりです。
- エヌビディアの決算は良かったものの、成長率の鈍化が嫌気されたのか、投資家の失望売りが翌日の株価下落(-6.38%)に繋がる
- 中国系自動車メーカーのLIもXPEVに続き売上高ミス、来週のNIOにも注目
- アパレルや美容系の銘柄であるLULUとULTAの決算がさえない、通期もミス
- サイバーセキュリティ銘柄のSとCRWDも決算ミス、CRWDの決算ミスは初めて
- NTAPは通期のEPSがミスのため、結果に×を記載
9/2週の注目内容
関心のある経済指標
以下、来週注目の経済指標ですが特に雇用統計は大注目です。
- ISM製造業景気指数、9/3(火)
- 新規失業保険申請件数、9/5(木)
- ISM非製造業景気指数、9/5(木)
- 雇用統計、9/6(金)
関心のある決算
カスタムAIアクセラレータを取り扱うAVGOが一番興味ありです。
- ゼットスケーラー(ZS)、9/3(火)アフター
- ギットラボ(GTLB)、9/3(火)アフター
- シースリーエーアイ(AI)、9/4(水)アフター
- ニオ(NIO)、9/5(木)プレ
- ブロードコム(AVGO)、9/5(木)アフター
- サムサラ(IOT)、9/5(木)アフター
来週は、連休明けからの相場の動きと金曜に発表される雇用統計に注目です。
それでは、また次週👋
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