【米国市場:2025年12月22日週】今週の振り返り & 来週のトピック (市場動向、ETF、実質GDP、コンファレンスボード消費者信頼感指数、新規失業保険申請件数など)

投資関連

こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。

   2025年12月15日週分はこちら

↓主な内容は以下参照。

  • AI・テクノロジー株と堅調な経済指標を追い風に史上最高値圏を維持
  • ラッセル2000以外のS&P500/NASDAQ/ダウは1%以上の上昇
  • S&P500とダウは過去史上最高値を更新
  • NSADAQのADラインはダイバージェンスが起こったまま
  • ディストリビューションデイはSP500で3回/NASDAQで5回
  • ETFの年初来パフォーマンスでは貴金属が良い
  • センチメントは指標など見る限りまだ強気を継続、ただしS&P500のバリュエーションは高い状況が続く
  • 経済指標ではハードデータはポジティブ、ソフトデータはネガティブ
  • 来週の決算はチェック予定なし
  • 来週は今週同様に休日短縮週のため流動性が低下
  • 週末はサンタクロースラリーの終盤にさしかかる

それでは順に詳細をみていきます。

12/22週の振り返り

総括

今週は、AI・テクノロジー株と堅調な経済指標を追い風に史上最高値圏を維持しました。強い成長データは企業収益期待を支える一方、早期利下げ観測を後退させる要因ともなり、上値では慎重さも残りました。年末特有の薄商いの中でも相場の基調は強く、来年の成長と金融政策のバランスが引き続き最大の注目点となっています。

12/22~12/26の動向

12/22(月)米国株はテック主導で週初から上昇
S&P500は0.64%高、ナスダックは0.52%高、ダウは0.47%高と堅調なスタート。Nvidiaが中国向けにH200 AIチップを出荷するとの報道を受け、テクノロジー株が相場を牽引しました。オラクルやマイクロンも大幅高。原油価格の底堅さを背景にエネルギー株も上昇しました。雇用減速と失業率上昇を示す労働指標が、来年のFRB利下げ期待を強めました。一方、祝日を控え取引は薄く、GDP改定値など今後の経済指標に注目が集まりました。


12/23(火)S&P500が最高値更新、成長期待と慎重姿勢が交錯
S&P500は0.46%上昇し史上最高値を更新しました。ナスダックも0.57%高、ダウは0.16%高となりました。Nvidiaをはじめとするメガテックが総じて上昇し、エネルギー株も堅調。一方、不動産や生活必需品は軟調でした。第3四半期GDPが年率4.3%と強く、FRBが早期利下げに踏み切る可能性への疑念も浮上し、序盤は慎重な展開となりました。


12/24(水)S&P500とダウが史上最高値で終了
短縮取引の中、S&P500は0.4%高、ダウは0.7%高と再び過去最高値を更新しました。堅調な消費を反映したGDPと、落ち着いた労働指標が来年の企業収益見通しを支えました。テック株はやや伸び悩んだが、全体のモメンタムは維持。インテルはNvidia関連報道で下落するなど、個別材料による明暗も見られました。


12/26(金)最高値圏で小動き、年末モードへ
S&P500とダウは小幅安、ナスダックもわずかに下落しましたが、いずれも最高値圏を維持しました。NvidiaがAI関連の新たな契約を発表し、AI関連需要の底堅さが再確認されました。エネルギー株も原油高を背景に下支えされました。GDPの強さは成長への信頼を高める一方で、FRBの急速な緩和期待を抑制しました。今週は祝日があったため出来高は低調でした。

  • S&P500 +1.40%
  • NASDAQ +1.22%
  • ダウ +1.20%
  • ラッセル2000 +0.19%

【S&P500の15分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【S&P500の15分足チャート】 

↑週間で+1.40%。週間では上昇基調でしたが、26日は横ばいの動きを確認。週半ばには過去史上最高値を更新しました。

【NASDAQの15分足チャート 
 ※TradingView提供のチャート

【NASDAQの15分足チャート】 

↑週間で+1.22%。S&P500と同様、週を通じて上昇基調でしたが、26日は横ばいの動きを見せて取引を終了しました。

【ダウの15分足チャート 
 ※TradingView提供のチャート

【ダウの15分足チャート】 

↑週間で+1.20%。S&P500やNASDAQと異なり、上下動が比較的大きいですが、週終わりのパフォーマンスは大差ない形で取引を終了しました。週半ばには過去史上最高値を更新しました。

※インド・中国・日本などは以下参照
 リンク

【米国株の各セクターの週間パフォーマンス (出典:finviz) 

【米国株の各セクターの週間パフォーマンス(出典:finviz)】 

↑今週はほぼすべてのセクターで上昇しましたが、特に素材とテクノロジーセクターの上昇が目立ちました。

【S&P500の週間ヒートMap (出典:finviz) 

【米国株の各セクターの週間パフォーマンス(出典:finviz)】 

↑薄商いの週ですが、NVDA/AVGO/ORCL/MUなどのテクノロジーセクターの上昇が目につきます。

【S&P500の週足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【S&P500の週足チャート】 

↑年初来で+17.39%。4月の底値を起点に上昇基調を維持。過去史上最高値付近で推移しています。

【NASDAQの週足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【NASDAQの週足チャート】 

↑年初来で+21.59%。4月の底値を起点に上昇基調を維持。直近は横ばいの中で推移しています。

【ダウの週足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【ダウの週足チャート】 

↑年初来で+14.18%。4月の底値を起点に上昇基調を維持。直近はS&P500と同様、過去史上最高値を更新しました。

【ラッセル2000の週足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【ラッセル2000の週足チャート】 

↑年初来で+13.05%。4月の底値を起点に上昇基調を維持。直近は過去史上最高値付近で推移しています。

ADライン(出典:Market In Out)

主要3指数では、NASDAQのみダイバージェンスが発生しています。

S&P500のADライン

→価格およびADラインいずれも高値更新。

S&P500のADライン

NASDAQのADライン

→価格は上昇基調、ADラインは下落基調でダイバージェンスを確認。

NASDAQのADライン

ダウのADライン

→価格&ADラインはいずれも上昇基調ですが、ADラインの方が力強い上昇をみせているのは恐らく構成銘柄に含まれるビックテックよりそれ以外の銘柄の方が良いパフォーマンスを示していると思われます。

ダウのADライン

 

ディストリビューションディ

ディストリビューションデイですが、12/26時点で、SP500は3回、NASDAQは5回となっています。先週からS&P500のみ1回減少しました。

週間カウント数の推移
・12/22 SP500:4回/NASDAQ:5回
・12/23 SP500:3回/NASDAQ:5回
・12/24 SP500:3回/NASDAQ:5回
・12/26 SP500:3回/NASDAQ:5回

ディストリビューションディのグラフ

米国のセクターETF 年初来パフォーマンス BEST5

バイオを除き、AI関連で恩恵を受けている半導体・テクノロジー・通信セクターが良いパフォーマンスを示しています。

  1. XBI(バイオ):40.24%
  2. XSD(半導体):32.92%
  3. XLK(テクノロジー):25.84%
  4. XLC(通信):21.98%
  5. XLI(資本財):19.54%

コモディティ&暗号通貨ETF 年初来パフォーマンス BEST5

シルバー、プラチナ、パラジウムなどの貴金属のパフォーマンスが良いです。

  1. SLV(シルバー):170.11%
  2. PPLT(プラチナ):165.07%
  3. PALL(パラジウム):110.62%
  4. GLD(ゴールド):72.11%
  5. URA(ウラン):71.32%

カントリーETF 年初来パフォーマンス BEST5

AI関連の恩恵で韓国、南米はペルー、南欧はギリシャ&スペイン、アフリカのAFKがベスト5にランクイン。

  1. EWY(韓国):85.89%
  2. EPU(ペルー):83.63%
  3. GREK(ギリシャ):75.72%
  4. EWP(スペイン):73.66%
  5. AFK(アフリカ):73.04%

※各セクター&カントリーETFの詳細は以下参照
 リンク

S&P500のバリュエーション

“Macrotrends LLC” に掲載されている実績PERは、30.40倍となっており、1950/1~2025/11月の平均値18.82を大幅に上回っています。

またドットコムバブル時の天井である2000年3月の29.41倍とほぼ同水準で、コロナ禍から復活したブル相場の天井とされる2021年12月の24.09倍よりも高い値となっています。

※グレーはリセッション

S&P500 Trailing PER 1950/1/1~2025/11/28
(出典:Macrotrends LLC)

センチメント

先週と同じく強気継続。VIX/Put Call Ratio/ブルベア指数/S&P500指数の値動きから判断しています。以下、センチメントに関わる数値などです。

  • 「VIX」は、先週末の14.91から13.6に下落。
  • 「Put Call Ratio」は、先週末の終値0.77から横ばい。
  • 「ブルベア指数」は、ブル52.8 vs ベア17で変わらず。
  • S&P500は、全ての移動平均線を上回っており、最高値付近で価格は推移。

※ INVESTOR’S BUSINESS DAILYの値引用

VIXのチャート】
 ※TradingView提供のチャー

【VIXのチャート】

↑一週間を通じて下落基調となっており、昨年12月中旬ぶりの水準となりました。

Put Call Ratio(出典:IBD)】

【Put Call Ratio(出典:IBD)】

↑最新の値は0.77で、どちらかというと低い水準ですが、かなり低い水準というわけではありません。

ブルベア指数(出典:IBD)

【ブルベア指数(出典:IBD)】

↑先週から変動なし。ブル(52.8)がベア(17)を大きく上回ったままです。

経済指標&イベント

以下、今週確認してきた内容の結果です。

ポジティブサプライズ
・米・実質GDP
・米・鉱工業生産指数
・米・新規失業保険申請件数

ネガティブサプライズ
・米・コンファレンスボード消費者信頼感指数

米・実質GDP

2025年Q3の実質GDPは年率+4.3%(Q2:+3.8%)で、市場予想(+3.3%)を上回るポジティブサプライズとなり、2年ぶりの高水準でした。

米・実質GDPのグラフ

■個人消費
・+3.5%と今年最大(Q2:+2.5%)
・財(+3.1%)とサービス(+3.7%)がともに拡大
・医療、国際旅行、IT機器、処方薬が牽引

■投資動向
・固定投資は増加も鈍化(+1.0%)
・設備・知的財産は堅調、住宅・構造物投資は減少継続

■貿易・政府支出
・輸出が急回復(+8.8%)、輸入は減少
・政府支出は回復、在庫の成長押し下げ効果は縮小

米・鉱工業生産指数

前月比は0.2%となり、市場予想の0.1%を上回るポジティブサプライズ。

米・鉱工業生産指数のグラフ

米・コンファレンスボード消費者信頼感指数

12月の消費者信頼感指数は89.1(前月92.9)となり、5か月連続で低下しました。また市場予想の91.7を下回るネガティブサプライズでした。

米・コンファレンスボード消費者信頼感指数のグラフ

■内訳(現状・期待)
・現状指数は116.8へ急落、事業環境評価がマイナスに転換
・期待指数は70.7で横ばいだが、11か月連続で景気後退示唆水準(80未満)

■雇用・所得見通し
・労働市場見通しは悪化、雇用減少予想が増加
・所得見通しも弱含みだが、将来の家計状況期待は年初来高水準

■属性別動向
・全世代・多くの所得層で信頼感低下
・若年層(ミレニアル・Z世代)は相対的に楽観的
・政治的立場を問わず信頼感は低下

■物価・金融認識
・インフレ・政治への懸念は継続も、悲観度はやや緩和
・金利低下予想は減少、株価上昇期待は年初来最高

■消費・支出行動
・高額・任意消費に慎重、車・住宅購入意欲は低下
・中古車やスマートフォンなど比較的低価格品は堅調
・支出は外食、通信、医療など必需・低価格サービスへシフト

■総括
景況感悪化と雇用不安で信頼感は低迷する一方、将来の家計期待や株価見通しには改善の兆しも見られ、消費は「選別的・防衛的」傾向が強まっている。

米・新規失業保険申請件数

前週比1万件減の21.4万件で、予想(22.3万件)を下回るポジティブサプライズで、今年1月以来の低水準となりました。

米・新規失業保険申請件数のグラフ

■継続受給
・失業手当受給者は192万人へ増加
・雇用・解雇とも落ち着き、労働市場は安定的

■連邦職員分
・申請は805件と3週ぶり低水準

12/29週の注目内容

関心のある経済指標&イベント

来週は以下の経済指標&イベントに注目です。

  • 12/30(火) 米・S&Pケースシラー住宅価格(20都市)
  • 12/31(水) 米・新規失業保険申請件数
  • 12/31(水) 米・FOMC議事録
  • 1/1(木) 元日で休場

関心のある決算

来週はチェック予定なしです。

来週も今週同様にショートウイークとなっており、特に材料なし&薄商いになると思われます。週末にはサンタクロースラリー(2025年最後の5立合日+2026年の2立合日)の終盤にさしかかるため、このパフォーマンスに注目します。

それでは、また👋

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