こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。
↓主な内容は以下参照。
- 今週は利下げ期待が相場を押し上げる一方、経済指標や金利の変動で指数の値動きは上下したものの、緩やかに上昇した1週間
- 主要指数は全てプラスを記録しており、最高値目前で推移中
- テクノロジーと通信が上昇を牽引したものの幅広い銘柄で上昇を確認
- ディストリビューションデイはSP500で5回/NASDAQで5回
- センチメントは強気に傾いているが、米国株はバリューエーションが高いため引き続き警戒
- ネガティブな経済指標を利下げ期待を高める好材料として市場は消化
- 中小型株が多いためか決算後の値動きはボラが激しい印象
- 来週の決算は9社チェック予定
- 来週は、FOMCやオラクル&ブロードコムの決算に注目
それでは順に詳細をみていきます。
12/1週の振り返り
総括
今週の米国株は 利下げ期待が相場を押し上げる一方、雇用指標や金利の変動で日々の値動きは上下しました。週前半は仮想通貨やAI関連の利益確定売りがおもしとなり下落スタートとなりましたが、ADP雇用統計の弱さや落ち着いたPCEが買い材料となり、FRBの12月利下げ観測が急速に高まったことで、週後半は持ち直しました。
特に、
- 金融・ディフェンシブ株の上昇
- 大型テックの買い戻し
- データセンター・AI関連の物色継続
が相場を下支えしました。金利が一時上昇したことで大型テクノロジー株に調整が入る局面もありましたが、FRBのハト派見通しがその影響を相殺しました。
総じて、「利下げ期待が市場心理を支え、調整と反発を繰り返しながらも、週を通じて緩やかな上昇となった週」と評価できます。
12/1~12/5の動向
12/1(月)米国株は5連勝がストップ
翌週のFOMCや遅延する9月PCEなど重要指標を控え、投資家は慎重姿勢に転換したことで、米国株は12月入りで反落し、S&P500 は0.53%、ナスダックは0.38%、ダウは0.9%下落しました。ビットコインが6%以上急落しリスクオフが拡大、Coinbase など仮想通貨関連株が下落しました。AI関連も利益確定売りで Broadcom が急落し、Microsoft・Alphabet・Meta も軟調でした。一方、Nvidia が Synopsys 投資を発表し、Synopsys は上昇。小売株はホリデー商戦期待で買われました。
12/2(火)米国株が反発
ビットコインの回復がリスク志向を支え、AI・ソフトウェア株も持ち直したことで、前日の広範な下落後、米国株は反発し S&P500 は0.3%上昇、ナスダックは0.9%上昇しました。Nvidia・Palantir が上昇する一方、Broadcom には引き続き利益確定の売りがはいりました。大型株よりも、ボーイング(+10%)、インテル(+8.7%)などの個別株が相場を牽引しました。国債利回りは上昇し相場の上値を抑える働きとして作用しました。
12/3(水)利下げ観測強まり株高続く
米国株は利下げ期待の高まりを背景に続伸し、ダウは0.86%上昇しました。これはADP雇用統計で民間雇用が予想外の32,000人減となり、FRBの政策緩和観測が強まったことによるものです。金融株が上昇し、ウェルズ・ファーゴとシティは約3.5%高。ユナイテッドヘルスも4.7%上昇しました。AI半導体関連ではマーベルがデータセンター需要増のガイダンスを出し7.9%上昇。
12/4(木)指標待ちで小動き、金利上昇で大型テックは軟調
PCE発表とFOMC決定を控え、主要3指数は横ばいの動きとなりました。ADPの弱い雇用・チャレンジャーのレイオフ増など混在した雇用シグナルが金利低下期待を支える一方、10年債利回りが4.1%へ上昇し、大型テクノロジー株に売り圧力が入りました。インテルが7.5%急落、アマゾン・アップルなども下落。一方、メタはメタバース投資削減観測で3.4%上昇しました。景気敏感の小型株やセールスフォースなどが堅調な動きを展開。
12/5(金)軽いPCEと強い信頼感で株は上昇
9月コアPCEは0.2%上昇と落ち着いた伸びにとどまり、インフレ沈静化が確認されたことで、S&P500 +0.2%、ナスダック +0.4%となりました。ミシガン大学信頼感指数も改善し、FRBの25bp利下げ観測が87%に上昇。メガテックが上昇を牽引し、アルファベット・メタ・ブロードコムが堅調でした。ネットフリックスは新契約発表後に下落しましたが、規制懸念で下げ幅を縮小しました。
その結果、主要株価指数の週間パフォーマンスは以下の通り。
- S&P500 +0.31%
- NASDAQ