こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。
(↓)まず要点です。
- 主要な株価指数は全てプラス
- センチメントは強気を維持
- 発表された経済指標は問題なし
- NVDAの決算は良かったものの、期待が高すぎたためか値動きがぱっとせず
- 来週は消費者信頼感指数とPCEに注目
それでは順に詳細をみていきます。
11/18週の振り返り
米国市場
1週間の各指数のパフォーマンスは、S&P500 +1.68%/NASDAQ +1.73%/ダウ +1.96% となり、主要な株価指数は全てプラスで終わりました。
個人的に注目していたNVDAの決算は良かったものの、大きなサプライズはなかったと思いました。
経済指標も特にインパクトがあるものがなく、全体的に指数の値動きが乏しい1週間でした。
ファクトセットによれば「S&P500の12カ月先PERは22.0倍で、5年平均19.6倍、10年平均18.1倍を上回っている」とのことです。
センチメント
AAIIセンチメントに目を向けますとベアリッシュの上昇が気になりますが、ブリッシュが下がってきた点はポジティブにとらえています。
一方、VIXとPut Call Ratioは先週末から下がっているため、強気が維持されていると感じています。
- 「VIX」は、先週末の16.14から15.24まで下がりました。
- 「Put Call Ratio※」は、先週末の0.88から0.66となり先週から下がりました。
- 「AAIIセンチメント」は、11/13から11/20ではブリッシュが下がった分、ニュートラルとベアリッシュが上昇しました。
ブリッシュ(49.8%→41.3%) DOWN⇩
ニュートラル(21.8%→25.5%) UP⇧
ベアリッシュ(28.3%→33.2%) UP⇧
※ INVESTOR’S BUSINESS DAILYの値引
経済指標
今週は以下2つの指標を確認しました。
住宅建設許可件数
リーディングインディケーターであるこちらの指標は、「先月の1428千件から1311千件へと微減&予想の1342千件を下回っている」のは先月と同じくネガティブです。
ただ、大きな変調を見せているわけではないので問題ないと思いますが、翌月も下がる傾向が継続していないか注視します。
新規失業保険申請件数
今週は213千件で、先週の217千件と比べて少し減少しました。下のグラフの通り、低い水準を維持できているので問題なしです。
決算
今週は6社チェックしました。
NVDAのウィスパーは期待が高すぎますね・・・
↓↓↓
●ウォルマート(WMT)
決算ミス +3.00%
’24/Q3
売上高: (予)$166.62B (結)$169.6B〇
EPS: (予)$0.53 (結)$0.58〇
通期ガイダンス
売上高: (予)$674.57B (結)$679.24~681.18B〇
EPS: (予)$2.45 (結)$2.42~2.47×
=========================
●ターゲット(TGT)
決算ミス △21.97%
’24/Q3
売上高: (予)$25.87B(結)$25.67B×
EPS: (予)$2.30 (結)$1.85×
’24/Q4ガイダンス
EPS: (予)$2.65 (結)$1.85~2.45×
=========================
●エヌビディア(NVDA)
決算クリア +0.53%(翌日)
’24/Q3
売上高: (予)$33.15B (結)$35.08B〇
EPS: (予)$0.75 (結)$0.81〇
’24/Q4ガイダンス
売上高: (予)$37.09B (結)$36.75~38.225B〇
(ウィスパーは$39.0~40.0B)
=========================
●パロアルト ネット ワークス(PANW)
決算クリア +1.22%(翌日)
’25/Q1
売上高: (予)$2.12B (結)$2.14B〇
EPS: (予)$1.48 (結)$1.56〇
’25/Q2ガイダンス
売上高: (予)$2.23B (結)$2.22~2.25B〇
EPS: (予)$1.55 (結)$1.54~1.56〇
’25通期ガイダンス
売上高: (予)$9.13B (結)$9.12~9.17B〇
EPS: (予)$6.28 (結)$6.26~6.39〇
=========================
●PDDホールディングス(PDD)
決算ミス △10.64%
’24/Q3
売上高: (予)$14.65B (結)$14.15B×
EPS: (予)$2.789 (結)$2.648×
=========================
●ディアー(DE)
決算クリア +8.05%
’24/Q4
売上高: (予)$9.27B (結)$11.14B〇
EPS: (予)$3.93 (結)$4.55〇
11/25週の注目内容
関心のある経済指標
来週は以下2つを確認します。
注目は消費者信頼感指数とPCEです。
- S&Pケースシラー住宅価格(20都市)、11/26(火)
- コンファレンスボード消費者信頼感指数、11/27(水)
- 実質GDP、11/27(水)
- 新規失業保険申請件数、11/27(水)
- PCEデフレータ、11/28(木)
関心のある決算
来週は2社ウォッチします。
- デル テクノロジーズ(DELL)、11/26(火)アフター
- クラウドストライク(CRWD)、11/26(火)アフター
注目銘柄
以下、直近でチャートや業績で注目している銘柄です。
- エヌビディア(NVDA)
- アステララボ(ALAB)
- パランティア(PLTR)
- GEベルノバ(GEV)
- アップラビン(APP)
- アルジェン(ARGX)
- ビストラ(VST)
- ビスタエナジー(VIST)
- YPF(YPF)
- マイクロストラテジー(MSTR)
- テスラ(TSLA)
- タルガリソーシズ(TRGP)
- レディット(RDDT)
- アファーム(AFRM)
- コムストックリソーシズ(CRK)
それでは、また👋
付録:NVDAの決算カンファレンスコールのサマリー
まとめ
NVIDIAはAI市場の需要増に対応しつつ、データセンター事業、エンタープライズAI、ゲーム分野で堅調な成長を実現しています。特にBlackwellの採用拡大とHopperシリーズの進化が業績の基盤を形成しており、次世代AI市場へのさらなる展開が期待されます。
主な業績の概要
- 収益: 売上高は351億ドル、前年同期比94%増。特にデータセンター分野が牽引。
- EPS (1株当たり利益): 報告値は0.81ドル、予想の0.75ドルを上回る。
- 売上高: 予測325億ドルに対し、結果は351億ドル。
- 粗利益率: GAAPベースで74.6%、非GAAPベースで75%。データセンターの高コストシステム導入の影響でやや低下。
データセンター事業の進展
- 売上高は308億ドルで、前年同期比112%増。
- Hopperシリーズ: 高需要により収益大幅増。特にH200の採用が進む。
- Blackwellアーキテクチャ: AI市場の多様なニーズに対応した製品で、顧客に高い評価。MLPerfベンチマークでHopperを超える性能を示す。
- クラウド展開:
- AWS、Microsoft Azureなど主要クラウドプロバイダーが採用。
- 地域別収益は北米、EMEA、アジアで2倍増加。
- 推論性能: NVIDIA Hopperの推論スループットが1年で5倍に向上。次世代のNIMではさらに性能が2.4倍向上予定。
エンタープライズAIとソフトウェア事業
- NVIDIA AI Enterprise: 年間収益が昨年比で2倍以上増加見込み。
- NeMoやNIMなどのマイクロサービスで、エンタープライズAIや生成AIの需要に対応。
- SAPやSalesforceなど大手企業が採用。
- コンサルティング業界: アクセンチュアなどがNVIDIA技術を活用したAIソリューションを提供。
ゲームおよび消費者向け市場
- ゲーム事業: 売上高は33億ドル、前年同期比15%増。
- RTX GPUの需要が引き続き高い。MicrosoftのCopilot+対応GeForce RTX搭載AI PCも出荷開始。
- 新製品:
- GeForce 256の25周年記念。最新GPUでクリエイティブ作業やゲームを強化。
産業用AIとロボティクス
- NVIDIA Omniverse:
- Foxconnなど大手製造企業が採用。工場効率化やエネルギー削減に寄与。
- 物理世界を模倣するデジタルツイン技術が強化。
- 地域別展開: インド、日本でのAI関連投資が活発化。
自動車事業
- 売上高: 過去最高の4億4900万ドル。前年比72%増。
- NVIDIA Orinが自動運転技術を支える。
ネットワーク分野
- 収益: 年間20%増加。
- AI向けEthernet「Spectrum-X」が好調。データスループット効率向上に寄与。
株主還元と第4四半期見通し
- 株主還元: 自社株買いと配当で112億ドルを還元。
- 第4四半期見通し:
- 売上高は375億ドル見込み。Blackwellの供給増が寄与。
- ゲーム収益は供給制約で減少する可能性あり。
- 営業費用はGAAPで48億ドル、非GAAPで34億ドル予想。
以上です。
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