【2025年11月17日週:インド・中国・ドイツ・日本・ユーロ圏の株式市場動向】

注目トピック

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インド(BSEセンセックス指数)

総括

今週のインド株市場は、米印貿易協定の進展期待、外国資金の流入、堅調な企業業績を背景に、全体としては強い動きを見せました。前半は世界株安の影響や大きな貿易赤字を嫌気し一時反落したものの、中盤以降はITセクターを中心に買いが戻り、センセックスは 史上最高値を更新 する力強い展開となりました。

NVIDIA好決算など外部要因も追い風になり、国際マクロ環境への敏感さも示しました。一方、金曜日には世界的なハイテク株調整や国内PMI悪化が重なり利益確定が進みましたが、それでも 週間では+0.8%の上昇 と強さを維持しました。

総じて、インド株は外交・貿易面の追い風と外国資金流入が市場を支え、グローバル株式のボラティリティを乗り越える比較的強い基調を保った1週間でした。

【BSEセンセックスの5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

BSEセンセックスの5分足チャート

11/17~11/21の動向

11/17(月) センセックスは3週間ぶり高値、6日続伸
好調な企業収益、米印貿易協定への期待、インド銀行の利下げ観測などが相場を支えたことにより、センセックスは0.5%上昇し84,951で終了しました。ビハール州選挙でのNDA勝利や米国関税に対するRBIの救済策も追い風となりました。Maruti、Kotak Mahindra、Tech Mahindraなどが0.8〜2%上昇。一方、JLRの利益率懸念でTata Motors Passenger Vehiclesが5%下落し、アジアペイントやウルトラテックセメントも弱かったです。


11/18(火)6連騰後に反落、米経済指標前で慎重ムード
米重要指標やNVIDIA決算を控え、世界株安を受けてリスク回避が強まったことで、センセックスは318ポイント(-0.4%)下落し、上昇は一服しました。またインドは過去最大の貿易赤字を計上し、米向け輸出減少が重荷となりました。ただし米印貿易協定の期待が下支え。テック株が弱く、Infosys、Tech Mahindra、HCL Techが0.8〜1%下落。金融株のBajaj Finserv・Financeも0.9%下落しました。


11/19(水) 2か月ぶり高値、外国資金流入と米印貿易期待で上昇
火曜日の反落から回復し、外国投資家の買い戻しと米印貿易協議の進展期待が相場を押し上げたことで、センセックスは0.6%上昇し85,186となりました。商務長官が「関税調整の合意が近い」と発言し、センチメント改善。ITセクターが主導し、HCL Techが4.3%、Infosysが3.8%上昇(自社株買い開始が材料)。TCS、HUL、サンファーマなども堅調でした。


11/20(木) 史上最高値を更新、資金流入と好決算が追い風
外国資金の流入が継続し、米印貿易交渉進展期待・好調な企業業績・NVIDIA好決算が相場を押し上げたことで、センセックスは0.5%上昇し85,633で史上最高値を更新しました。金融株が強く、Bajaj Finance(+2.4%)、Bajaj Finserv(+2.2%)が上昇。リライアンスは証券会社の強気評価で2%上昇。一方、Asian Paints、HCL Tech、Titanなどが小幅安となりました。


11/21(金) 利益確定売りで反落も週間では続伸
世界的なハイテク株売りに巻き込まれ、米雇用データもFRBの利下げ姿勢を明確にできず不透明感が続いたことで、センセックスは0.5%下落し85,232となりました。国内PMIが6か月ぶり低水準となり、景気の減速懸念も重荷となりました。タタスチール(-2.7%)、HCL Tech(-2.3%)、Bajaj Finance(-2.3%)などが下落。一方、米印貿易協定期待が下支えとなり、週間では指数は+0.8%と2週連続の上昇を記録しました。

中国(上海総合指数,深セン総合指数)

総括

今週の中国株は、地政学リスク・米国発のテック売り・新エネ株の利益確定・金融緩和期待の後退が重なり、ほぼ一貫して弱い展開でした。特に後半は、世界的なAI関連株の調整に巻き込まれ、ハイテク・半導体株が急落しました。

また、中国固有のリスクとして

  • 中日関係悪化
  • 不動産テコ入れの遅れ
  • LPR据え置きによる「政策手詰まり」感
    が投資家心理を冷え込ませました。

結果として、上海は約4%、深センは約5%の週間下落となり、世界主要市場の中でも大きく売り込まれた1週間でした。

【上海総合指数の5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

上海総合指数の5分足チャート

【深セン総合指数の5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

深セン総合指数の5分足チャート

11/17~11/21の動向

11/17(月) 地政学リスクで続落
中国・日本間の台湾を巡る緊張が市場心理を悪化させ、上海総合は0.46%安、深センは0.11%安となりました。日本からの強い警告発言に北京が反発し、渡航警告を出すなど対立が激化しました。CATL、寒武紀、浙江世紀など主要テック株・新エネ株が広く下落。今週は主要指標発表がなく、人民銀行はLPR据え置きが予想され、材料不足の中で売りが優勢でした。


11/18(火)2週間ぶり安値へ下落
台湾問題を巡る中日対立が継続し、投資家心理は弱いままとなり、上海総合は0.8%安、深センは0.9%安となりました。日本側は対話姿勢を示すものの、李強首相と日本首相の会談予定はなく緊張緩和の兆しは乏しいものとなりました。米国市場の夜間下落やNvidia決算待ちも重荷となりました。農業銀行、Sinopec、CATL、新エネ株など幅広く売られました。


11/19(水) 3日続落を停止
テクノロジー・新エネルギー関連が反発し、Innolight、Eoptolink、CATLなどが上昇し、中国政府がユーロ建債40億ユーロを発行し過去最高の需要を獲得したことも市場安定に寄与したことで、上海総合は0.18%高、深センは横ばいとなりました。企業ニュースではバイドゥの広告低迷、小米のEV事業黒字化など明暗が分かれました。


11/20(木) 新エネ株の利益確定売りで下落
新エネルギー関連に大規模な利益確定売りが入り、Do-Fluorideが10%急落、Ganfeng、Tianqiなども下落したことで、上海総合は0.4%安、深センは0.76%安となりました。CATLは香港株ロックアップ解除で売りが拡大しました。人民銀行はLPRを6回連続据え置き、追加緩和は見送りとなりました。不動産支援策検討の報道はあるも、市場反応は限定的でした。


11/21(金) テック急落で2か月ぶり安値
米国発のAIバブル懸念による世界的テック売りに巻き込まれたこで、上海総合は2.45%安、深センは3.41%安と大幅下落となりました。Innolight、Eoptolink、Shannon Semiconductorなどが5~13%の大幅安。新エネ株も連れ安となり、CATLやGanfengも下落。米雇用が予想以上に強く、12月利下げ見送り観測が強まり悪材料となりました。週間では上海が3.9%安、深センが5.13%安と大幅下落を記録。

ドイツ(DAX指数)

総括

DAXはAI関連や金利動向に翻弄され、週を通して軟調な展開となりました。前半はFRB利下げ期待の後退やAI評価過熱懸念で売られ、Nvidia決算を控える慎重ムードが続きました。特に テクノロジー・銀行・防衛株が弱く、5日連続の下落 を記録。木曜にNvidiaの好決算で反発したが、金曜には再び調整となりました。ただし売りは限定され、週後半はAI関連ニュースへの敏感さが際立ちました。経済指標では製造業の低迷が続き、市場全体の上値を抑える展開でした。

【DAX指数の5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

DAX指数の5分足チャート

11/17~11/21の動向

11/17(月) DAX:1週間以上の安値に下落
米国データやNvidia決算を控え慎重姿勢が強まり、12月のFRB利下げ観測後退も重荷となったことで、DAXは1.2%安の23,591となり11/7以来の安値をつけました。Siemens、Commerzbank、Infineonなど景気敏感株が軒並み下落しました。一方、Heidelberg Materials、Airbus、Rheinmetallなど一部は上昇。


11/18(火)DAX:1か月ぶりの大幅安
ハイテク株の評価懸念、FRBの政策不透明感が世界株を圧迫し、Nvidia決算待ちでリスク回避姿勢が強まったことにより、DAXは1.7%安の23,173と5か月ぶり安値をつけました。Siemens Energy(-6.4%)、Infineon、コメルツバンク、ドイツ銀行などが大幅安となりました。自動車・製薬も弱かったです。一方、ドイツ取引所はステーブルコイン導入計画で2.8%高と逆行高。


11/19(水) DAX:5日続落、回復できず
Nvidia決算を前にAIバブル懸念が高まり、テック評価に慎重姿勢となったことで、DAXは-0.08%となり、5日連続の下落を記録しました。FOMC議事録も注目材料でした。ユーロ圏インフレは2.1%と目標近辺となっています。ウクライナ和平期待から防衛株が売られ、Rheinmetallは7%安。一方、Daimler Truck、BASF、Heidelberg Materialsが堅調でした。


11/20(木) DAX:5日ぶり反発
Nvidiaの強い決算と見通しが市場心理を改善し、AI関連・インフラ関連に買いが入ったことで、DAXは23,279で小幅高となりました。QiagenやRWEが上昇。Siemens Energyは60億ユーロの自社株買い計画で急騰し過去最高値をつけました。Siemens、SAP、Infineonなど主力株も上昇しました。


11/21(金) DAX:下落も売り圧力を縮小
AI過熱懸念が当局者発言で和らぎ、金融緩和期待が再浮上したことで、DAXは-0.8%超の下げから戻し、23,091付近で小幅安となりました。地政学リスク、特に東欧情勢への警戒は続いています。PMIでは製造業の弱さが継続し、サービス業も減速。前日急騰したSiemens Energyは利益確定売りで6.6%安となりました。和平案観測で防衛株も弱く、Rheinmetallは5%超下落しました。

日本(日経平均、TOPIX)

総括

今週の日本株は 地政学リスク、米株動向、ハイテク評価調整、政策要因が複雑に絡む展開 となりました。週前半は中国との外交緊張やNVIDIA決算前の警戒から、特に 半導体・AI関連株に強い売り が入り、日経平均は4日続落。国内金利上昇や金融政策への警戒も重荷となりました。

木曜日には NVIDIAの好決算を受けて急反発 したものの、米国の利下げ見送り観測が浮上した金曜日には再び急落し、ハイテク株のボラティリティが極めて高い週となりました。加えて、日本政府の21.3兆円規模の大型経済対策により“財政悪化懸念”も浮上し、相場の不安定さが増しました。

総じて、市場は AI関連株中心の過剰な期待と警戒の揺れ、そして中国との外交問題と政策要因 に振られた1週間だったといえます。

【日経平均の5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

日経平均の5分足チャート

【TOPIXの5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

TOPIXの5分足チャート

11/17~11/21の動向

11/17(月) 中国との地政学リスクで日本株下落
中国の対日警告や中国人への日本渡航注意喚起を受け、観光・小売関連を中心に売りが拡大したことにより、日経225は小幅安、TOPIXは-0.37%となりました。JAL・ANAは3%以上下落、ファーストリテイリング・三越伊勢丹など消費関連も3~11%下落しました。日本の7-9月GDPは前期比-0.4%と予想よりはマシだったが景気減速感が残りました。


11/18(火)日経225が4週間ぶり安値 米株急落とNVIDIA決算警戒
米株安とNVIDIA決算前の警戒からハイテク株が全面安となり、日経225は大幅下落(-3.2%)し48,703へ、TOPIXも-2.88%となりました。東京・北京の緊張継続も投資家心理を圧迫しました。首相と日銀総裁の会談も注目され、政策不透明感も重荷となりました。下落率上位はフジクラ、古河電工、住友電工、ソフトバンクG、東京エレクトロンなどでした。


11/19(水) 日本株4日続落 AI関連の評価懸念でテック売り継続
NVIDIA決算を控え、国内AIサプライチェーン銘柄に売りが継続したことにより、日経225は-0.34%と小幅安だが4日続落となりました。アドバンテストやレーザーテック、ディスコなどの下げが目立ちました。国内長期金利の上昇、中国との関係悪化も逆風となりました。植田総裁は「金利を緩やかに引き上げる」と首相に説明し、金融政策正常化観測が意識されました。


11/20(木) 日本株大反発 NVIDIA好決算でAI関連が急伸
NVIDIAが予想超えの決算と強い見通しを示し、世界的にテック株が上昇したことで、日経225は+2.65%と大幅反発し49,824となりました。アドバンテスト(+8.8%)、東京エレクトロン(+5.3%)など半導体株が急伸しました。円安が進行し(157円台)、政府の口先介入にも注目が集まりました。財政刺激策への期待も追い風でした。


11/21(金) 再び下落 米株安とFRB利下げ見送り観測が重荷
AIバブル懸念および米雇用の強さによる「12月利下げ見送り観測」でハイテク株が売られたことで、米国株安に追随し、日経225は-2.4%と反落しました。ソフトバンクG、アドバンテスト、キオクシア、東京エレクトロンなどAI・半導体関連が7~12%下落。一方、政府は21.3兆円の大規模経済対策を承認し、財政悪化への懸念が強まりました。10月のコアCPIは加速し、輸出も予想を上回りました。

ユーロ圏(STOXX 50,STOXX 600)

総括

今週の欧州株は AI・テクノロジー株のバリュエーション調整、米金融政策不透明感、地政学リスク が重なり、全体としては弱い展開となりました。

週前半はFRB利下げ期待の後退とインフレ懸念で、銀行・消費・テックの広範な売りが進行しました。Nvidia決算前ということもあり、AI関連株の過熱警戒が市場心理を悪化ましました。

水曜以降、一時的に反発したものの、金曜には再びAI関連への警戒が戻り、防衛株を含む幅広い銘柄で売りが優勢でした。週間では STOXX50が-2.3%、STOXX600が-1.5% と明確な調整局面を示しました。

総じて「米政策・AIバリュエーション・地政学」という三重の不確実性が欧州市場を圧迫した1週間でした。

【STOXX 50の5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

STOXX 50の5分足チャート

【STOXX 600の5分足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

STOXX 600の5分足チャート

11/17~11/21の動向

11/17(月) ヨーロッパ株式は3日続落
欧州株は3日連続で大幅安。FRB利下げ期待の後退や、米国の経済データ遅延に伴うインフレ懸念が重荷となり、STOXX50は-0.9%、STOXX600は-0.5%でした。消費者シクリカル(LVMH・Hermes・Inditex)が1.5~3.5%下落し、銀行(Santander・ING)も1.5~2%下落。半導体関連もNvidia決算を前に弱かったです。一方、SAABはコロンビアとの戦闘機契約で+2.5%、Airbusも新規受注期待で小幅高。


11/18(火)1か月ぶり安値 テックと銀行中心に大幅安
米金利が高止まりするとの見方でテック・高バリュエーション株に売りが集中したことで、売りが加速しSTOXX50は-1.9%、STOXX600は-1.8%となりました。銀行(Santander、Intesa、ING)は3%以上下落、Adidas・Ferrariなど消費関連、Adyen・Infineonなどテックが2%以上下落。翌日のNvidia決算を前にAIセクターの過熱懸念が拡大しました。一方、ロシュは乳がん薬の好調な試験データで+6.8%。


11/19(水) 4日ぶり反発も様子見ムード
欧州株は小幅上昇し、STOXX50は+0.3%。売り込みが一巡しましたが、FRBの金融政策とテック株の適正価値を見極める姿勢が続きました。Nvidia決算を控えAI関連は神経質で、ASMLは+2.5%と買われたが、Infineonは小幅安。NokiaはAI部門再編後にNvidiaが10億ドル投資したとの報道を受け7%下落。医薬品株(Roche、AstraZeneca、Novo Nordisk)は堅調で defensive への資金シフトが見られました。


11/20(木) 急反発 Nvidia好決算でAI懸念後退
Nvidiaが予想超え決算を示し「AIバブルではない」と発言したことで、テック高評価への懸念が後退しました。データセンター関連のSiemens、Schneider Electric、ASMLが急伸。銀行はBNPパリバが自社株買い拡大とCET1目標引き上げを発表し上昇を主導しました。一方、ノバルティスはがん治療薬の売上目標引き上げにもかかわらず-2%安となりました。


11/21(金) 反落 AI懸念再燃で週間は大幅安
AIセクター懸念が再び意識され、STOXX50は-1%、STOXX600は-0.4%となりました。ASMLは-6%、Infineonは-3.6%と急落。Prosusも下落。さらに米露の和平案報道でウクライナが領土を譲渡する可能性が取り沙汰され、防衛関連が大幅下落(Rheinmetall -7.2%、Leonardo -6.2%など)。一方、ユーロ圏の速報PMIは堅調で、サービス業が成長を維持しましたが、ドイツ製造業は弱さが続きました。

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