こんにちは、Saabです。
新NISAがはじまり半年以上経過しましたが、現在の投資先に対して「このままS&P500でいいのだろうか?」「日経平均株価がバブル以降で34年ぶりに最高値更新したし、日本がいいかも?」や「人口が増えて経済が上向きになっているインドの指数にしようかな?」といったことで悩んでないですか?
この記事では、新NISAの今後の投資先選定で参考になるよう、注目度の高そうな米国/日本/インドの主要な株価指数(インデックス)に絞って比較したので、その内容をシェアします。
先ず今回比較した内容をふまえた見解ですが、
●新NISA枠でのS&P500に関するファンドの積立は、株安になっても継続
●日本は、経済成長を伴った株高でない限り、資金を振り向ける予定なし
●インドは、米国の弱気相場入りしてから落ち着いた時に、トレード対象で検討する
年間平均パフォーマンスでの比較
先ず年間平均パフォーマンスの比較には、それぞれの国で代表的な株価指数を取り扱います。
米国はS&P500、日本は日経平均株価、インドはNifty50です。これらを選んだ理由は、幅広いセクターをカバーしていること&取り扱い銘柄数の多さです。
比較を行うにあたり、前提として現在と同じ形式がとられている年のデータを使用します。各指数において、年間平均を計算する際に何年をスタートにするか考慮した内容は、以下のとおりです。
【S&P500】現在の算出方法の採用が1957年3月のため、1958年を起点とします
【日経平均株価】銘柄数が225になったのは1950年6月のため、1951年を起点とします
【Nifty50】1995年11月に指数の算出を開始したため、1996年を起点とします
これらを考慮して整理したものが下の表です。銘柄数や算出方法に違いがあり、フェアでないですが気にせずデータを見ていきますw
株価指数 | S&P500 | 日経平均株価 | Nifty50 |
構成銘柄数 | 500 | 225 | 50 |
算出方法 | 時価総額加重平均 | 株価平均 | 時価総額加重平均 |
年間平均 (2014~2023) | 11.02% | 8.06% | 13.75% |
年間平均 (2004~2023) | 9.00% | 8.02% | 16.55% |
年間平均 (1994~2023) | 9.66% | 4.44% | – |
年間平均 (1984~2023) | 10.13% | 5.62% | – |
年間平均 (1974~2023) | 9.52% | 6.33% | – |
年間平均 (1964~2023) | 8.89% | 8.15% | – |
年間平均 (1954~2023) | – | 9.09% | – |
年間平均 (ALL) | 9.20% | 11.27% | 15.84% |
「年間平均 (ALL)」 のデータを見ますと
「Nifty50 > 日経平均株価 > S&P500」の順番となりました。
Nifty50が一番なのは、過去10年と20年のパフォーマンスをみれば、納得はできます。しかし、「年間平均 (ALL)」以外のパフォーマンス全てで、日経平均株価より高いS&P500が「年間平均 (ALL)」で下回るのに違和感があります。
これは、1951と1952年の高い年間パフォーマンスが平均を押し上ているためです。なんとこの2年間のパフォーマンスは、1951年が62.95%、1952年が119.14%ですw
このとき何が起きたかというと朝鮮戦争による特需で、経済上の恩恵を受けています。その結果、2年間で凄まじいパフォーマンスをたたき出しています。
ただはっきり言って、この特需は日本の実力によるものではないので、過去のトラックレコードを見る限り、長期的には米国のパフォーマンスの方が高いというのが私の解釈です。
インドについては、今後の人口増加とともに実質GDP(下のグラフ参照)は高い水準を維持する予測になっているため、経済成長を伴いながら高いパフォーマンスが出せると推測します。
以上を踏まえると年間パフォーマンスの順位は
「Nifty50 > S&P500 > 日経平均株価」が妥当だと思います。
投資信託の信託報酬での比較
先程は年間パフォーマンスという切り口で比較してみましたが、いざ投資しようと考えた際、頭をよぎるのが、それらの投資対象にどれくらいコストがかかるか?だと思います。
下の表は、比較した3指数の主な投資信託先をまとめたものです。緑がS&P500、赤が日経平均株価、グレーがNifty50の投資信託です。
ちなみに私は現在、新NISAの2024年「積み立て投資枠」では、eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) に投資しています。
話を戻します。この表では信託報酬に注目したかったので低い順に並べました。
「S&P500 < 日経平均株価 < Nifty50」の順番となり想定通りでした。
S&P500と日経平均株価の投資信託は、楽天とSBIがしのぎを削りあっている状態です。
Nifty50は、新興国であるインドの投資信託のため、どうしても管理&運用にお金がかかるといった性質上、信託報酬が高いのはしょうがないですね。「auAM Nifty50インド株ファンド」や「アムンディー インド株」には企業努力を感じますが今後の価格競争に期待します!!
まとめ
今回、S&P500と日経平均株価とNifty50を「年間平均パフォーマンス」と「投資信託の信託報酬」という観点でデータをみてきましたが、今投資しているS&P500は、この2つのバランスがよく、世界経済をリードできる国なので、新NISAでの積み立て投資枠での投資は継続します。
日経平均株価に関しては、日本の人口減少が進んでいること&GDP成長率が高くないことから、経済成長への期待が現時点では低いと考えているので、しばらく静観します。
Nifty50に関しては、インドの人口増加やGDP成長率、今後の経済政策への期待から、経済成長をし続けると思うので、基本的にはポジティブです。
ただ新興国ゆえの手数料の高さやかつての日本&中国経済の隆盛・衰退を知る限り、新NISAでの投資先としては不適切だと考えます。
よって、インドもしばらくは静観しますが、相場になりそうな気配があれば、積極的にトレードしていきたいと思います。
今回の内容は以上です。
付録
年間平均パフォーマンスを算出する際に使用した値で、棒グラフを作成しました。
↓↓↓
(↑) S&P500は、日経平均株価とNifty50に比べて全体的に安定したパフォーマンスの印象を受けます。特に目を引くのが、ドットコムバブルがおきた1995~1999年ですね!!
(↑) 日経平均株価は、「日本の資産価格バブル」が崩れ始めた1990年を境に明暗が分かれています。また上でふれた1951年~1952年の「朝鮮戦争の特需」、1955年~1973年の「高度経済成長期」のパフォーマンスは改めてみると凄いですね!!
(↑) Nifty50は、年によってパフォーマンス差が激しく、その中でも2003~2008年におきたBRICsブームのパフォーマンスが目立ちます。今後、日本や中国でおきたブームがインドにも訪れる兆しがあるかどうか引き続きウォッチしていきたいと思います。
最後に過去10年の3指数の上昇率を比較したチャートも貼っておきます。Nifty50のパフォーマンスがいいのがチャートでもわかりますね!!ちなみに私は現在、新NISAの2024年「積み立て投資枠」ではeMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) に投資しています。
以上、付録でした。それではまた👋
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