【米国市場:2026年1月19日週】今週の振り返り & 来週のトピック (市場動向、ETF、センチメント、実質GDP、PCE、ネットフリックス・フリーポートマックモラン・GEエアロスペースの決算など)

投資関連

こんにちは、Saabです。今週の振り返りと来週のトピックです。

   2026年1月12日週分はこちら

↓主な内容は以下参照。

  • 指数はいずれも小幅安にとどまる
  • トランプは相変わらずTACOムーブ
  • 現在、貿易政策と地政学リスクに左右されやすい不安定な地合い
  • S&P500は10日と21日移動平均線の間を推移
  • セクター別では素材&エネルギーセクターが強い
  • いずれの指数においてもADラインと大なり小なりダイバージェンス確認
  • ディストリビューションデイはSP500とNASDAQで1回づつ減少
  • セクターETFのYTDパフォーマンスでは、半導体がトップで続伸
  • コモディティETFのYTDパフォーマンスでは、貴金属が続伸&ゴールドがトップ5にランクイン
  • カントリーETFのYTDパフォーマンスでは、半導体割合が高い韓国がトップ&南米勢が強い&ブラジルが大躍進
  • センチメントは指標を見る限り強気継続、ただしS&P500のバリュエーションは高い状況が続く
  • PCEデフレータは市場予想と一致
  • 来週の経済指標はPCEと実質GDPに注目
  • 来週の決算は40社チェック予定
  • 来週はFRBの姿勢、米ハイテク決算が市場の方向性を左右する重要局面

それでは順に詳細をみていきます。

1/19週の振り返り

総括

週初は関税脅威と金利上昇で急落したものの、トランプ大統領の発言トーン軟化と関税撤回を受けて中盤に急反発しました。

終盤はハイテク株に支えられつつも、個別悪材料や景気減速懸念でまちまちの展開となりました。

週間では主要指数は小動きにとどまり、依然として貿易政策と地政学リスクに左右されやすい不安定な地合いが続いています。

1/20~1/23の動向


1/20(火)関税脅威で米国株が急落
S&P500は1.9%安、ダウは1.7%安、ナスダックは1.9%安となりました。トランプ大統領が欧州8カ国に対し関税(2月に10%、6月に最大25%)を示唆し、貿易リスクが急浮上しました。加えてデンマーク年金基金の米国債縮小観測で国債利回りが急上昇し、成長株に逆風となりました。NVIDIA、ブロードコム、オラクルなど半導体・大型テックが急落。3Mは弱い見通しで7%安、Netflixも買収観測で小幅安。


1/21(水)緊張緩和期待で急反発
トランプ大統領がグリーンランド取得に武力は使わないと発言し、地政学リスク後退を好感しました。これを受けてS&P500は1.16%高、ダウは1.21%高、ナスダック100は1.36%高と反発しました。AMD、インテル、マイクロンなど半導体株が6~12%上昇し相場を主導しました。ただし、同大統領は領有意向自体は維持しており、貿易不確実性は残存しています。Netflixはコスト増示唆で2.2%安、J&Jは横ばい。


1/22(木)関税撤回で続伸
トランプ大統領が欧州向け関税脅威を撤回し、将来枠組み合意を示唆したことで米株は続伸しました。ナスダックとダウは0.7%高、S&P500は0.6%高を記録しました。メタ、マイクロソフト、アマゾンなどメガテックが上昇を牽引。GDP上方修正、失業保険申請の低水準、PCEインフレ安定など堅調な経済指標も追い風となりました。一方、GEは好決算でも7%安と個別材料はまちまちでした。


1/23(金)ハイテク支えも指数はまちまち
株価指数は方向感に乏しく、S&P500は小幅高、ナスダック100は続伸、ダウは0.6%安となりました。NVIDIAは中国向けAIチップ需要観測で1.5%高、AMDも上昇。一方、インテルは弱い見通しで17%急落し半導体全体の重しとなりました。PMIは景気減速を示唆した一方、消費者信頼感は改善とマクロ指標は強弱が混在しています。

  • S&P500 -0.35%(RSP:-0.14%)
  • NASDAQ -0.06%
  • ダウ -0.53%
  • ラッセル2000 -0.32%

【S&P500の日足チャート】 
※TradingView提供のチャート

【S&P500の日足チャート】 

↑現在10日移動平均線をわずかに下回った位置で推移しています。金曜の下げでは出来高増加とともに下落しました!

【NASDAQの日足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【NASDAQの日足チャート】 

↑S&P500と同様、10日移動平均線を下回った位置で推移しています。

【ダウの日足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【ダウの日足チャート】 

↑現在すべての移動平均線(10日/21日/50日/200日移動平均線)を上回っており、過去史上最高値付近で推移しています。

【ラッセル2000の日足チャート】
 ※TradingView提供のチャート

【ラッセル2000の日足チャート】

↑ダウと同じく、すべての移動平均線(10日/21日/50日/200日移動平均線)を上回っており、過去史上最高値を更新しました。

※米国以外の主な株式市場は以下参照
 リンク

【米国株の各セクターの週間パフォーマンス (出典:finviz) 

【米国株の各セクターの週間パフォーマンス(出典:finviz)】 

↑今週は特に素材&エネルギーセクターが強かったです。

【S&P500の週間ヒートMap (出典:finviz) 

↑週間パフォーマンスと同様に、右下のエネルギー&素材セクターが全体的にプラス(緑)が多い状態となっています。対照的に金融セクターはマイナス(赤)となっています。その他のセクターはまちまちの状況です。

 

ADライン

指数の値動きとADラインを見比べると各指数の印象は以下のとおり。
・S&P500
 「指数<ADライン」からビックテック以外の銘柄が強い
・NASDAQ
 「指数>ADライン」から一部の強いテック株が牽引
・ダウ
 「指数<ADライン」から値嵩株が牽引していない状況

S&P500のADライン(出典:Market In Out)

【S&P500のADライン(出典:Market In Out)】

NASDAQのADライン(出典:Market In Out)

【NASDAQのADライン(出典:Market In Out)】

ダウのADライン(出典:Market In Out)

【ダウのADライン(出典:Market In Out)】

 

ディストリビューションディ

ディストリビューションデイですが、1/23時点で、SP500は4回、NASDAQは4回となっており、先週からそれぞれ1回減少しました。

週間カウント数の推移
・1/20 SP500:5回/NASDAQ:5回
・1/21 SP500:5回/NASDAQ:5回
・1/22 SP500:4回/NASDAQ:5回
・1/23 SP500:4回/NASDAQ:4回

ディストリビューションディ

米国のセクターETF 年初来パフォーマンス BEST5

順位変動はないもののトップ5のセクターは全て上昇。

  1. XSD(半導体):12.98%(→)
  2. XLE(エネルギー):9.39%(↗1)
  3. XLB(素材):9.2%(↘1)
  4. XBI(バイオ):7.91%(↗4)
  5. XLI(資本財):6.69%(↘1)

コモディティ&暗号通貨ETF 年初来パフォーマンス BEST5

個人投資家が積極的に投資しているであろうシルバーが再浮上。

  1. SLV(シルバー):35.25%(→)
  2. URA(ウラン):32.37%(→)
  3. PPLT(プラチナ):29%(→)
  4. PALL(パラジウム):21%(→)
  5. GLD(ゴールド):14%(↗2)

カントリーETF 年初来パフォーマンス BEST10

先週とほぼ同じ構図ですが、AI関連銘柄の勢いで韓国やオランダ、ベネズエラ関連で注目されている南米のコロンビアやチリ、ペルーが上位にランクイン。

  1. EWY(韓国):19.31%(↗1)
  2. EPU(ペルー):19.14%(↘1)
  3. COLO(コロンビア):18.32%(→)
  4. ECH(チリ):14.29%(↗1)
  5. TUR(トルコ):13.54%(↘1)
  6. ILF(ラテンアメリカ40Index):13.23%(↗6)
  7. EWZ(ブラジル):13.16%(↗14)
  8. EZA(南アフリカ):9.83%(↗2)
  9. IWM(ラッセル2000):9.6%(↘1)
  10. GREK(ギリシャ):9.54%(↗5)

※各セクター&カントリーETFの詳細は以下参照
 リンク

S&P500のバリュエーション

2026年1月23日に発行されたファクトセットのレポートによると、S&P500の12カ月先PERは22.1倍で、5年平均20.0倍と10年平均の18.8倍を上回っています。

また、実績PERは現在28.4倍となっており、5年平均の24.9倍と10年平均の23.0倍を上回っています。

参考までに”Macrotrends LLC” に掲載されている最新の実績PERは、29.54倍となっており、1950/1~2026/1月の平均値18.84を大幅に上回っています。

またドットコムバブル時の天井である2000年3月の29.41倍、コロナ禍から復活したブル相場の天井とされる2021年12月の24.09倍よりも高い値となっています。

S&P500のバリュエーション

※グレーはリセッション

センチメント

先週と同じく強気継続ですが、VIX/S&P500指数の値動きからやや陰りがみえてきている印象です。以下、センチメントに関わる数値などです。

  • 「VIX」は、先週末の15.86から16.09となりほぼ横ばい。
  • 「Put Call Ratio」は、先週末の終値0.87から0.71となり上昇。
  • 「ブルベア指数」は、ブル59.6 vs ベア15.4となり、先週&先々週に続きブルとベアの差が拡大しました。
  • S&P500は、10日移動平均線と21指数移動平均線の間で推移中。

※ INVESTOR’S BUSINESS DAILYの値引用

VIXの日足チャート】
 ※TradingView提供のチャー

【VIXの日足チャート】

↑月曜に関税脅威再燃で大幅上昇したものの、トランプのトーンダウンを受けて上昇分を打ち消す勢いで下落しました。ただ先週から続く上昇基調は維持。

Put Call Ratio(出典:IBD)】

【Put Call Ratio(出典:IBD)】

↑Put Call Ratioは再び0.7あたりまでダウン。

ブルベア指数(出典:IBD)

【ブルベア指数(出典:IBD)】

↑先週に続き、今週もブルが上昇、ベア下落でギャップが更に拡大

S&P500の日足チャート】
 ※TradingView提供のチャー

【S&P500の日足チャート】

↑月曜にグリーンランドの件で、関税脅威が再燃したため、S&P500は一気に21指数移動平均線と50日移動平均線を下回りましたが、いつものTACOを受けて反発したことにより、21指数移動平均線と50日移動平均線を奪還しました。

経済指標&イベント

以下、今週確認してきた内容の結果です。
PCEはノンサプライズでした!!

ポジティブサプライズ
・米・実質GDP
・米・新規失業保険申請件数
・米・ミシガン大学消費者信頼感指数

ネガティブサプライズ
・なし

ノンサプライズ
・PECデフレータ

米・実質GDP

年率4.4%に上方修正(初期4.3%)。2023年Q3以来の高水準を記録。

米・実質GDP
  • 主因:輸出の強化、在庫のマイナス影響縮小。
  • 需要動向:消費3.5%増(前期2.5%から加速)、政府支出2.2%増。
  • 貿易:輸出9.6%増に上方修正、輸入4.4%減。
  • 在庫・投資:在庫の成長押し下げは0.12ptに縮小。固定投資0.8%増と減速。

米・新規失業保険申請件数

前週比1,000件増の20万件でした。予想(21.2万件)を大幅に下回るポジティブサプライズで、低水準を維持しています。

米・新規失業保険申請件数
  • 継続申請:2.6万件減の184.9万件。前年差平均を下回るが、パンデミック後の高水準は維持。
  • 労働市場:低い解雇率・採用率の傾向が継続。Q4の軟化後、さらなる冷却は限定的。
  • 政府要因:連邦職員の新規申請は364件増の1,010件(シャットダウン影響測定中)。

米・PCEデフレータ

総合&コアともに予想と一致の2.8%でノンサプライズでした。

米・PCEデフレータ

■ 内訳
・商品価格は0.2%上昇(前月は▲0.1%)。
・サービス価格は0.2%上昇に鈍化。
・食品は横ばい、エネルギー関連は1.9%急騰。

米・ミシガン大学消費者信頼感指数

2026年1月の消費者信頼感指数は56.4に上昇(前月52.9)し、予想54.0を上回るポジティブサプライズを記録しました。これは2か月連続増、8月以来の高水準です。

米・ミシガン大学消費者信頼感指数

■ 改善の広がり
・所得、教育、年齢、政治的所属を問わず広範に上昇。

■ 水準評価
・それでも前年より20%以上低水準。

■ 消費者懸念
・物価上昇による購買力低下、労働市場の軟化懸念。

■ インフレ期待
・1年先は4.0%に低下、長期は3.3%に小幅上昇。

決算

今週は18社チェックしました。

・10%以上値上がりした銘柄
➡なし
・10%以上値下がりした銘柄
➡ABT,INTC

2026/1/20 決算発表 ~MMM,NFLX,UALなど~

2026/1/21 決算発表 ~JNJ,HAL,SCHW~

2026/1/22 決算発表 ~FCX,GE,ISRGなど~

2026/1/23 決算発表 ~SLB,ERIC~

1/26週の注目内容

関心のある経済指標&イベント

来週は以下の経済指標&イベントに注目です。

  • 1/27(水) 米・S&Pケースシラー住宅価格
  • 1/28(水) 米・コンファレンスボード消費者信頼感指数
  • 1/29(木) 米・FRB政策金利
  • 1/29(木) 米・新規失業保険申請件数
  • 1/30(金) 独・CPI
  • 1/30(金) 米・PPI
  • 1/30(金) 米・1月バロメータの結果確認

関心のある決算

来週は40社チェック予定です。

  • 1/26(月)プレ ベイカーヒューズ(BKR)
  • 1/26(月)アフター ニューコア(NUE)
  • 1/27(火)プレ ユナイテッドヘルス(UNH)
  • 1/27(火)プレ ボーイング(BA)
  • 1/27(火)プレ UPS(UPS)
  • 1/27(火)プレ ゼネラルモーターズ(GM)
  • 1/27(火)プレ RTX(RTX)
  • 1/27(火)プレ アメリカン航空(AAL)
  • 1/27(火)プレ ノースロップグラマン(NOC)
  • 1/27(火)アフター テキサスインスツルメンツ(TXN)
  • 1/27(火)アフター ストライド(LRN)
  • 1/28(水)プレ ASML(ASML)
  • 1/28(水)プレ GEヴェルノバ(GEV)
  • 1/28(水)プレ AT&T(T)
  • 1/28(水)プレ アンフェノール(APH)
  • 1/28(水)プレ コーニング(GLW)
  • 1/28(水)プレ ゼネラルダイナミクス(GD)
  • 1/28(水)プレ スターバックス(SBUX)
  • 1/28(水)アフター マイクロソフト(MSFT)
  • 1/28(水)アフター メタ(META)
  • 1/28(水)アフター テスラ(TSLA)
  • 1/28(水)アフター ラムリサーチ(LRCX)
  • 1/28(水)アフター サービスナウ(NOW)
  • 1/28(水)アフター セレスティカ(CLS)
  • 1/28(水)アフター IBM(IBM)
  • 1/28(水)アフター ラスベガスサンズ(LVS)
  • 1/29(木)プレ キャタピラー(CAT)
  • 1/29(木)プレ ロイヤルカリビアン(RCL)
  • 1/29(木)プレ アルトリア(MO)
  • 1/29(木)プレ ロッキードマーティン(LMT)
  • 1/29(木)アフター アップル(AAPL)
  • 1/29(木)アフター サンディスク(SNDK)
  • 1/29(木)アフター ビザ(V)
  • 1/29(木)アフター ウェスタンデジタル(WDC)
  • 1/29(木)アフター SAP(SAP)
  • 1/30(金)プレ ソーファイテクノロジーズ(SOFI)
  • 1/30(金)プレ アメリカンエキスプレス(AXP)
  • 1/30(金)プレ ベライゾン(VZ)
  • 1/30(金)プレ シェブロン(CVX)
  • 1/30(金)プレ エクソンモービル(XOM)

来週は、FRBの姿勢、米ハイテク決算が市場の方向性を左右する重要局面ですので、それらの内容に注目して相場を観察

それでは、また👋

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