【2026年3月2日週:世界の株式市場動向】

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総括

今週の世界の株式市場は、中東紛争の激化による原油・エネルギー価格の急騰とインフレ懸念の高まりを背景に、全体として下落基調となりました。

アジアでは中国景気の弱さやエネルギー輸入依存への懸念から香港・韓国・日本・インドなどが下落しました。

中国株は政策期待で一時反発しましたが週間では小幅安でした。

資源国のオーストラリアやカナダは資源株が支えた一方、金利や景気懸念で不安定な動きとなりました。

欧州(英国・フランス・ドイツ・イタリア)はエネルギー供給不安と金融引き締め長期化観測で幅広く下落。

ブラジルもインフレと金利上昇懸念で軟調となりました。

米国株は激しい値動きとなり、雇用悪化による景気減速懸念が重荷となりました。

総じて市場は地政学リスク、エネルギー価格、インフレ動向に強く左右される不安定な週だったと言えます。

欧州(STOXX50,STOXX600)

今週の欧州株式市場は、中東戦争によるエネルギー供給リスクが最大のテーマとなりました。

天然ガスや原油価格の急騰がインフレと金利上昇の懸念を高め、銀行株や消費関連株(サンタンデール,BBVA,ユニクレディト,LVMH)、自動車株(BMW,フォルクスワーゲン)など幅広いセクターに売り圧力が広がりました。

途中でエネルギー価格の落ち着きや政策期待から一時的な反発もありましたが、紛争の長期化と供給網混乱への不安は解消されず、市場は終始不安定でした。

結果として欧州株は週間で大幅下落となり、地政学リスクが欧州経済と金融市場の大きな不確実要因であることが改めて示されました。

【STOXX50の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【STOXX50の週足チャート】 

↑週間-6.82%。年初来-1.14%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

【STOXX600の週足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【STOXX600の週足チャート】 

↑週間-5.55%。年初来+1.08%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

ドイツ(DAX指数)

今週のDAXは、中東紛争によるエネルギー供給不安とインフレ再燃への懸念に大きく左右されました。

原油や天然ガス価格の上昇が欧州経済への打撃として意識され、利下げ期待の後退も株式市場の重荷となりました。

途中で外交対話やエネルギー供給確保への報道により一時的な反発はあったものの、紛争の長期化リスクが解消されることがなかったことから、投資家のリスク回避姿勢は週を通じて強い状況でした。

結果として、DAXはほぼ全面安(BMW,フォルクスワーゲン,メルセデス,BASF,ブレンタッグ,アディダス,ラインメタル,インフィニオン,シーメンス,ドイツ銀行,コメルツ銀行)となり、地政学リスクが欧州市場の最大の不安要因であることを改めて示した週となりました。

【DAX指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【DAX指数の週足チャート】 

↑週間-6.70%。年初来-3.71%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

フランス(CAC40指数)

今週のCAC40は、中東戦争によるエネルギー供給不安とインフレ懸念に大きく左右されました。

ホルムズ海峡の緊張が原油・天然ガス価格を押し上げ、金融引き締めの長期化観測が銀行や消費関連株(BNPパリバ,ソシエテ・ジェネラル,LVMH,エルメス,ロレアル,ケリング)に強い売り圧力をもたらしました。

中国需要の期待などで一時反発する場面もありましたが、紛争激化と供給網混乱への不安は解消されず、結果としてフランス株は週間で大幅下落となりました。

市場はエネルギー価格と地政学リスクを中心に、不安定な状態が続くことを示した週となりました。

【CAC40指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【CAC40指数の週足チャート】 

↑週間-6.84%。年初来-1.65%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

イタリア(Milano Italia Borsa指数)

今週のイタリア株式市場は、中東紛争によるエネルギー供給不安とインフレ懸念が主導する展開となりました。

原油価格の上昇は欧州のインフレ圧力を高め、ECBの金融引き締め長期化観測を強めたことで銀行株を中心に幅広い売り(ユニクレディト,インテーザ・サンパオロ)を招きました。

さらにイタリアの財政問題も市場の重荷となりました。

一方で、エネルギー株や防衛株(エニ,レオナルド)は地政学リスクの高まりを背景に相対的に堅調な展開となりました。

全体としてFTSE MIBは不安定な動きが続き、エネルギー価格と地政学リスクが欧州株の方向性を左右する状況が改めて浮き彫りとなった週でした。

【Milano Italia Borsa指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【Milano Italia Borsa指数の週足チャート】 

↑週間-6.48%。年初来-1.88%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

イギリス(UK100指数)

今週の英国株式市場は、中東紛争の激化によるエネルギー価格上昇とインフレ懸念の拡大に大きく影響され、全体として大幅な下落となりました。

特に航空・旅行株、銀行株、鉱業株など景気敏感セクター(カーニバル,スタンダード・チャータード,バークレイズ,ロイズ銀行,フレスニロ,エンデバー・マイニング,リオ・ティント,アンタファガスタ,アングロ・アメリカン)が強く売られ、市場のリスク回避姿勢が鮮明となりました。

一方で、防衛株やエネルギー株(シェル,BP,ロールス・ロイス)は地政学リスクの高まりを背景に比較的堅調でした。

結果としてFTSE100は週間で大きく下落し、これまで続いていた上昇トレンドが崩れる形となりました。

市場の焦点は今後の中東情勢とエネルギー価格の動向に移りました。

【UK100指数の週足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【UK100指数の週足チャート】 

↑週間-5.74%。年初来+3.56%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

インド(BSEセンセックス指数)

今週のBSEセンセックス指数は、中東情勢の悪化と原油価格上昇に強く影響され、全体として下落基調の展開でした。

石油輸入依存度の高いインドでは、原油高がインフレ・貿易赤字・通貨安を通じて経済に波及する懸念が市場心理を悪化させました。

途中で外交進展の期待から一時反発したものの、外国資金流出と地政学リスクが重く、週ベースでは大幅安となりました。

今後は、中東情勢の行方と原油価格の動き、そしてそれがインドのインフレや企業収益に与える影響が焦点となります。

【BSEセンセックスの週足チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【BSEセンセックスの週足チャート】 

↑週間-2.91%。年初来-7.43%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

中国(上海総合指数,深セン総合指数)

今週の中国株は、国内の政策期待と外部リスクの綱引きの展開でした。

週前半は中東情勢の悪化による原油高とインフレ懸念、PMIの弱さで下落。

一方、週後半は二会で示された経済政策や成長目標、ハイテク投資拡大への期待を背景に反発しました。

しかしエネルギー価格上昇と地政学リスクの影響は大きく、週間では指数は小幅下落となりました。

今後は中国の政策実行力と中東情勢の行方が市場の重要な焦点となります。

【上海総合指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【上海総合指数の週足チャート】 

↑週間-0.93%。年初来+3.44%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

【深セン総合指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【深セン総合指数の週足チャート】 

↑週間-2.22%。年初来+3.95%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

日本(日経平均、TOPIX)

今週の日本株は中東紛争による原油高とインフレ懸念に大きく左右されました。

週前半は戦争拡大への恐怖とエネルギー価格上昇で大幅下落し、日経平均は急落。

週後半は米国株の反発やテクノロジー株の買い戻しで持ち直したものの、紛争の長期化懸念が強く、週間では大幅下落となりました。

今後の市場の焦点は、①中東情勢の沈静化、②原油価格とインフレ動向、③日本銀行の金融政策の行方に移ると考えられます。

【日経平均の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【日経平均の週足チャート】 

↑週間-5.49%。年初来+9.04%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

【TOPIXの週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【TOPIXの週足チャート】 

↑週間-5.63%。年初来+7.78%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

韓国(KOSPI総合指数)

今週の韓国株式市場は、中東情勢と原油価格の急騰によって極端なボラティリティに見舞われました。

特にエネルギー輸入依存度が高い韓国では、原油高がインフレや貿易収支悪化への懸念を招き、KOSPIは前半に歴史的な急落を記録しました。

その後、半導体株(サムスン電子,SKハイニクス)を中心とした買い戻しで急反発したものの、地政学リスクや原油価格の不透明感が残るため、市場は不安定な状態が続いています。

今後は中東情勢の推移とエネルギー価格の動向が、韓国株の方向性を大きく左右すると思われます。

【KOSPI総合指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【KOSPI総合指数の週足チャート】 

↑週間-10.56%。年初来+32.20%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

香港(香港ハンセン指数)

今週のハンセン指数は、中東紛争による原油高や地政学リスク、中国景気の弱さが重なり、前半は大きく下落しました。

後半は中国政府の成長目標やテクノロジー重視政策、押し目買いにより反発したものの、週ベースでは約3%超の下落となりました。

市場は地政学リスクと中国経済の回復力の両方を見極める段階にあり、今後は中国のインフレや貿易統計など主要経済指標が相場の方向性を左右する見通しです。

【香港ハンセン指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【香港ハンセン指数の週足チャート】 

↑週間-3.28%。年初来+0.16%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

オーストラリア(ASX200指数)

今週のオーストラリア株は、資源価格と金融政策、そして中東情勢に大きく左右されました。

週初は原油高と金価格上昇を背景に資源株が買われ史上最高値圏を維持しましたが、その後は利上げ観測の強まりと地政学リスクによるインフレ懸念で下落基調となりました。

特に鉱業株の下落(BHP,リオ・ティント,フォーテスキュー)が指数を押し下げ、週全体では大幅安を記録。

一方で原油高の恩恵を受けるエネルギー株(ウッドサイド・エナジー,サントス,アンポール,ホワイトヘブン・コール)は堅調であり、豪州市場が資源価格と世界情勢の影響を強く受ける構造が改めて浮き彫りになった週と言えます。

【ASX200指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【ASX200指数の週足チャート】 

↑週間-3.78%。年初来+1.57%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

ニュージーランド(NZX50指数)

今週のニュージーランド株式市場は、地政学リスクと中国経済への不安に大きく左右されました。

週前半は中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格上昇とインフレ懸念、中国景気の弱さが重なり下落しました。

木曜日は中国の政策期待で一時反発しましたが、週末には再び戦争長期化懸念が強まり下落しました。

結果として週全体では約1.5%下落し、3週間ぶりの週次マイナスを記録。

市場の焦点は、地政学リスクの行方と中国経済の回復力に引き続き集まっています。

【NZX50指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【NZX50指数の週足チャート】 

↑週間-1.48%。年初来-0.21%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

カナダ(TSX総合指数)

今週のTSXは、中東情勢を中心とした地政学リスクとインフレ懸念に大きく左右され、ボラティリティの高い展開となりました。

週初は資源株やエネルギー株の上昇(サンコール,セノバス,カナディアン・ナチュラル・リソース,セノバス・エナジー)で底堅さを示しましたが、紛争の激化による安全資産志向の高まりと債券利回りの上昇が市場の重荷となりました。

特に鉱業株と銀行株(バリックゴールド,アグニコ・イーグル,ウィートン・プレシャス・メタルズ,ブルックフィールド,tdバンク,bmo,スコシアバンク)は大きく影響を受け、指数の下押し要因となりました。

一方で、テクノロジー株や一部のディフェンシブ銘柄(ショッピファイ,コンステレーション・ソフトウェア)は相対的に強く、資源依存型市場であるTSXの中で新たな支えとなりました。

全体としては、エネルギー供給不安やインフレの持続がカナダ経済の見通しに影を落とし、市場は世界的なエネルギー貿易の構造的リスクに敏感な状態で推移した一週間でした。

【TSX総合指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【TSX総合指数の週足チャート】 

↑週間-3.66%。年初来+3.99%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

ブラジル(Bovespa指数)

今週のブラジルの株式市場は、中東情勢に強く左右される極めて不安定な展開となりました。

原油価格の急騰はエネルギー株(ペトロブラス)には追い風となったものの、同時にインフレ圧力と金利上昇懸念を高め、金融株や景気敏感株(サンタンデール,ブラデスコ,イタウ,エンブラエル,バンコ・ド・ブラジル)には逆風となりました。

さらにブラジル国内ではGDP成長の鈍化も確認され、市場心理を弱めました。

結果として、週を通じてリスク回避の流れが優勢となり、イボベスパは週末にかけて約1カ月ぶりの安値まで下落しました。

総じて、市場は「資源価格上昇による恩恵」と「インフレ・金利上昇による景気圧迫」という相反する力の間で揺れ動いた一週間でした。

【Bovespa指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【Bovespa指数の週足チャート】 

↑週間-4.99%。年初来+11.32%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

アメリカ(S&P500,NASDAQ,ダウ)

今週の米国株式市場は、中東紛争によるエネルギー価格の急変動と金利・インフレ動向に強く左右され、激しい値動きとなりました。

週前半は政府の介入期待や押し目買い(エヌビディア,マイクロソフト,ノースロップ・グラマン,エクソンモービル)により市場は持ち直しましたが、紛争の長期化と原油高が世界経済に与える影響が次第に意識され、後半はリスク回避の売りが強まりました。

特に雇用指標の悪化が景気減速への懸念を高め、インフレと成長鈍化が同時に進む可能性が市場の最大の不安材料となりました。

一方、テック株(マイクロン,AMD,アマゾン,NLight)は依然として資金の受け皿となる場面もあり、市場は地政学リスクと経済ファンダメンタルズの間で揺れる不安定な状態にあることが示されました。

【S&P500指数の週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【S&P500指数の週足チャート】 

↑週間-2.02%。年初来-2.01%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

【NASDAQの週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【NASDAQの週足チャート】 

↑週間-1.24%。年初来-4.66%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

【ダウの週チャート】 
 ※TradingView提供のチャート

【ダウの週足チャート】 

↑週間-3.01%。年初来-1.26%。
(緑:10週移動平均線、赤:40週移動平均線)

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