インド(BSEセンセックス指数)
総括
今週のインド株は、米印貿易協定の不透明感と外国人資金の流出を背景に軟調な展開が続きました。中盤は銀行株の下落が指数を押し下げ、終盤は米インフレ鈍化による利下げ期待で持ち直したものの、週間では小幅安にとどまりました。今後は、貿易協定の進展、海外資金動向、米金融政策が相場の主要な変動要因となり、セクター間の選別色が強まる局面が続く見通しです。
【BSEセンセックスの15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは-0.40%でした。
12/15~12/19の動向
12/15(月) 貿易協定不透明感で小幅安
米国との貿易協定の行方が不透明な中、外国人投資家の資金流出(12月累計約20億ドル)が重荷となり、BSEセンセックスは85,213で取引を終え、2日続いた上昇が終了しました。自動車や金融株が弱く、関税引き上げの影響懸念からマヒンドラ、マルチ、タタ・モーターズが下落。一方、FMCG、IT、耐久消費財が下支えとなりました。
12/16(火)資金流出続き2日続落
貿易協定の条件・時期への不確実性が続き、外国資金の流出が継続したことでセンセックスは約0.6%安となりました。フラッシュPMIでは事業活動は拡大継続も減速が示唆されました。Axis Bankは利ざや圧迫懸念で大幅安を記録しました。HCL Tech、Tata Steel、Bajaj Finservも下落。一方、Bharti Airtelは投資判断引き上げで上昇しました。
12/17(水) 3日続落、銀行株が重荷
海外資金流出と米印貿易協定の不透明さが引き続き重石となり、センセックスは84,559.65で小幅安を記録しました。米雇用統計がまちまちで金利見通しに不確実性。HDFC Bank、ICICI Bankなど民間銀行が下落し指数を押し下げました。一方、SBIが上昇し、IT株(Infosys、TCSなど)は小幅高となりました。
12/18(木) 米インフレ待ちで4日続落
センセックスは84,482と小幅安。米国インフレ指標待ちの慎重姿勢が強まり、方向感に欠ける展開。ルピーの回復や海外投資家の買い戻し兆候が下支え。Sun Pharmaは米当局の査察問題で下落。Tata Steel、Power Gridも軟調。一方、TCSが戦略発表で上昇し、銀行・金融の一部も持ち直した。
12/19(金) 利下げ期待で反発も週間では安
米インフレ鈍化を受け来年の利下げ期待が高まり、外国資金が再流入したことで、センセックスは約0.5%高の84,929.4で終了し、4日間の続落に終止符をうちました。Bharat Electronics、Tata Motors PV、Power Grid、Relianceなどが上昇。一方、HCL Tech、Kotak Bank、ICICI Bankは下落。週間では▲0.4%と2週連続安となりました。
【BSEセンセックスの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑11月末でつけた高値から下落しており、今週は50日移動平均線から反発したカタチとなりました。
中国(上海総合指数,深セン総合指数)
総括
今週の中国株式市場は、弱い経済指標と不動産不安を背景に下落して始まり、政策支援への期待不足が重荷となりました。その後、テクノロジー株の反発と大型IPOの成功で一時的に持ち直したものの、AI投資の過熱懸念から再び不安定な展開となりました。週末には地政学的要因を背景とした防衛・航空宇宙株の上昇が市場を支えたことで、全体として、景気回復への確信は弱く、テーマ別・短期的な物色が中心となる不安定な相場環境が続いています。
【上海総合指数の15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは+0.03%でした。
【深セン総合指数の15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは-0.89%でした。
12/15~12/19の動向
12/15(月) 経済指標悪化で株式市場は下落
11月の小売売上高と工業生産が市場予想を下回り、国内需要の弱さが鮮明となったことで、上海総合指数は▲0.55%、深セン総合指数は▲1.1%と下落しました。固定資産投資も想定以上に減少し、新築住宅価格は29か月連続で下落と不動産不況が続いています。不動産大手中国万科は債務返済延期案が拒否され、デフォルト懸念から下落。テクノロジーや新エネルギー株も売られ、相場全体の重しとなりました。
12/16(火)政策期待乏しく下落が続く
景気刺激策への明確なシグナルが見られないことが失望を招いたことで、上海総合指数は▲1.11%、深セン総合指数は▲1.51%と2日続落。前日の弱い経済指標が改めて意識され、投資家は米国の重要経済指標を前に様子見姿勢を強めました。AI関連取引の持続性への懸念からテクノロジー株が大きく下落。一方、自動運転レベル3承認を受け、長安汽車や北汽汽車は急伸し、セクター間で明暗が分かれました。
12/17(水) テック反発とIPO好調で急回復
中国株は反発。テクノロジー株の買い戻しに加え、半導体企業MetaX Integrated CircuitsのIPOが市場で700%超の急騰を記録し、投資家心理が大幅に改善したことで、上海総合指数は+1.19%、深セン総合指数は+2.4%を記録しました。AI・光通信関連株が軒並み上昇しました。一方、不動産では中国万科が債券支払い猶予の延長を要請し、財務不安は引き続き残っています。
12/18(木) テクノロジー株の重荷で方向感欠く
世界的なテクノロジー株の割高感やAI投資過熱への懸念が中国市場にも波及したことで、上海総合指数は小幅高(+0.16%)でしたが、深セン総合指数は▲1.29%の下落となりました。米国でのデータセンター投資見直し報道が材料視され、AI・半導体関連が下落。前日に急騰したMetaXも反落。不動産分野では、中国万科の流動性不安が引き続き意識されました。
12/19(金) 防衛・航空宇宙株主導で上昇
防衛・航空宇宙関連株が相場を牽引したことで、中国株は上昇し、上海総合指数は+0.36%、深セン総合指数は+0.66%となりました。米国による台湾向け武器売却案への反発から、中国政府が軍事力強化を進めるとの見方が広がりました。テクノロジー株や消費関連も持ち直し、米国株高も追い風となりました。週間では上海指数は小幅高、深セン指数は小幅安にとどまりました。
【上海総合指数の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑11月につけた高値から下落しており、現在は横ばいの中を推移しています。
【深セン総合指数の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑10月につけた高値から下落しており、現在は横ばいの中を推移しています。
ドイツ(DAX指数)
総括
今週のDAXは、前半は景気指標悪化と防衛株調整で下落しましたが、後半はECBのハト派寄り据え置きとFRB利下げを追い風に回復しました。地政学・金融政策・景況感が交錯する中、セクター間の明暗が鮮明となった週でした。今後は、欧州景気の実体改善と金融緩和の持続性が上値余地を左右すると思われます。
【DAX指数の15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは+0.42%でした。
12/15~12/19の動向
12/15(月) DAXは反発し堅調
ECB理事会や主要経済指標を控えた様子見の中、金利据え置きと成長見通し上方修正への期待が支えとなり、DAXは前週末の下落から回復して、約0.2%高で終了しました。ウクライナ情勢では、ゼレンスキー大統領のNATO加盟方針後退が注目材料となっています。中国の景気対策期待を背景にZalandoやPumaなど消費関連が上昇。フレゼニウスもアナリスト評価で堅調。一方、防衛株は売り圧力を受けました。
12/16(火)防衛株安で続落
ウクライナ停戦交渉の進展観測を背景に、ラインメタルなど防衛株が大きく下落し指数を押し下げたことで、DAXは約0.6%下落しました。バイエル、SAP、エアバスなど主力株も軟調でした。米雇用統計はまちまちでFRBの利下げ期待は強化されましたが、ユーロ圏・独の景況感は悪化しました。一方、ZEW景況感は改善し、下値を一定程度支えました。
12/17(水) 約2週間ぶり安値
Ifo企業景況感指数の予想外の悪化が重荷となり、ECB決定を控えた慎重姿勢が強まったことで、DAXは約0.5%下落し、12月初旬以来の低水準を記録しました。建材、半導体、重電など景気敏感株が下落。自動車株もEV・内燃機関政策を巡る不透明感で軟調。一方、独議会が防衛予算を承認したことで、防衛株は急反発しました。
12/18(木) ECB決定を好感し上昇
ECBが政策金利を据え置き、成長見通しを上方修正したことを受け、DAXは約1%上昇しました。インフレは目標近辺で安定との認識が示され、金融・資本財株が上昇。シーメンス・エナジーや銀行株が上昇を主導しました。一方、自動車や化学など一部セクターは小幅安を記録しました。
12/19(金) 1週間ぶり高値
ECBの据え置きとFRBの利下げが投資家心理を支えたことで、DAXは約0.4%上昇し、週間ではプラスを記録しました。EUのウクライナ支援策も材料視されています。RWEや銀行、製薬が上昇した一方、米ナイキの不振を受け小売株が下落しました。
【DAX指数の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑7月につけた高値を境に約5か月間横ばいを続けています。
日本(日経平均、TOPIX)
総括
今週の日本株は、米国のAI株調整と日銀の利上げ観測に翻弄され、週前半は大きく下落しました。強い国内経済指標は支えとなりましたが、利上げ警戒で上値は限定的でした。週末は日銀利上げの織り込み完了と米インフレ鈍化を受け反発したものの、週間では下落を記録しました。今後は、日銀の追加利上げ時期と米金融政策、AI関連の評価調整が相場の焦点となります。
【日経平均の15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは-2.64%でした。
【TOPIXの15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは-1.17%でした。
12/15~12/19の動向
12/15(月) ウォール街急落で大幅安
AI関連株の持続性への懸念から米国株が急落し、日本株も追随したことで、日経平均は1.34%安の50,168円となりました。日銀調査では大企業製造業の景況感が4年ぶり高水準に改善しましたが、日銀会合前の利上げ警戒が重しとなりました。ソフトバンクG、キオクシア、アドバンテストなどAI関連が急落。一方、三菱UFJ、三井住友FG、みずほFGなど金融株は堅調でした。
12/16(火)AI主導の売りで続落
ウォール街でのAI株売りと米雇用統計待ちの様子見、日銀利上げ観測が重なり慎重姿勢が継続したことで、日経平均は1.56%安の49,383円、TOPIXも下落しました。キオクシア、フジクラ、ディスコなどテック株が主導安。金融、消費、産業株にも売りが波及しました。
12/17(水) 強い経済指標で方向感欠く
11月輸出が予想超、機械受注も増加と強い指標が出た一方、利上げ期待の高まりが上値を抑制したことで、日経平均は0.26%高の49,512円、TOPIXは小幅安となりました。日銀は25bp利上げが濃厚との見方。SBI新生銀行が大型IPOで上場しました。
12/18(木) テック株安で再び下落
高バリュエーションとAI投資過熱への懸念から世界的にテック株が軟調になり、日経平均は1.03%安の49,001円を記録しました。オラクル関連の投資撤退報道も心理悪化を招きました。ソフトバンクG、レーザーテック、東京エレクトロンなどが下落。日銀会合前で様子見姿勢が強まりました。
12/19(金) 日銀利上げで反発
インフレが目標超で推移する中、政策の先行きが明確化したことで、日経平均は1.03%高の49,507円、TOPIXも上昇しました。米インフレ鈍化でFRB利下げ期待も追い風となりました。日銀は予想通り25bp利上げし政策金利0.75%となりました。ソフトバンクG、フジクラ、トヨタ、三井住友FGなどが上昇。ただし週間のパフォーマンスでは日経▲2.64%、TOPIX▲1.17%を記録しました。
【日経平均の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑10月末につけた高値から下落基調となっており、現在株価は50日移動平均線を下回っています。
【TOPIXの日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑大局的に綺麗な右肩あがりの上昇を継続しています。
ユーロ圏(STOXX 50,STOXX 600)
総括
今週の欧州株は、前半は防衛株調整と景気減速懸念で不安定でしたが、中銀イベント通過と利下げ期待を背景に後半は力強く上昇して、指数は最高値圏に達しました。地政学的緊張の緩和観測と金融緩和環境が追い風となる一方で、景気指標の弱さやセクター間格差は引き続き意識される展開が続いています。
【STOXX 50の15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは+0.69%でした。
【STOXX 600の15分足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑週間パフォーマンスは+1.60%でした。
12/15~12/19の動向
12/15(月) 欧州株は週初めに堅調スタート
前週のテクノロジー株売りからの反発が続いたことで、欧州株は大幅高で週を開始し、ユーロSTOXX50とSTOXX600はいずれも0.7~0.8%上昇しました。ゼレンスキー大統領がNATO加盟申請を撤回する姿勢を示したことで、ウクライナ和平交渉進展への期待が高まり、ラインメタルなどの防衛株が売られました。
12/16(火)防衛株安で欧州株は下落
欧州株は反落。和平期待を受けて軍事支出見通しが後退し、防衛株が急落、指数の重しとなったことによるものです。ラインメタルやBAE、レオナルドなどが大きく下げたのに加えて、世界成長鈍化懸念からASMLやSAPなどテクノロジー大手も下落しました。一方、高級品需要の底堅さを背景にLVMHは上昇。PMI速報値はユーロ圏景気の弱さを示し、特にドイツの悪化が目立ちました。
12/17(水) 利益確定売りが優勢
テクノロジー株の下落が主因で、STOXX50は0.7%安となりました。ASMLは中国での競合技術報道を受けて急落し、シーメンスやシュナイダーも軟調でした。一方、独議会が防衛契約を承認したことで、防衛株は反発しました。エネルギー株も原油高を背景に上昇しました。市場は翌日のECB・BOEなどの金融政策決定を前に様子見姿勢を強めました。
12/18(木) ECB決定後に反発
ECBが政策金利を据え置き、慎重なデータ依存姿勢を維持したことで、欧州株は約1%上昇しました。インフレが目標近辺で安定しているとの認識が安心感を与えたことに寄与しました。BOEは利下げを実施し、北欧中銀は据え置き。前日大きく売られたASMLは反発して、小売株のインディテックスも上昇しました。一方、医薬品の一部は軟調でした。
12/19(金) 続伸しSTOXX600は最高値
FRBの追加利下げ期待と、ECBが中期的に利上げしにくいとの見方が追い風となったことで、欧州株は続伸し、STOXX600は史上最高値を更新しました。ASML、ノボノルディスク、HSBCなど主力株が上昇し、景気敏感株とディフェンシブ株の双方が買われました。一方、スポーツウェア株は弱含み。EUがウクライナ支援向け共同債発行に合意したことも材料視されました。週間では両指数とも大幅高を記録しました。
【STOXX 50の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑11月の高値から急落していましたが、現在は持ち直して最高値にせまる勢いで上昇しています。
【STOXX 600の日足チャート】
※TradingView提供のチャート

↑今週金曜には史上最高値を更新しました。


コメント